エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

夕焼

2013年07月13日 | ポエム
夕焼は、夏の季語である。
けれども夕焼という現象は指揮を通じてある訳だ。
従って、夏以外の夕焼は前に季節を付ける。
春夕焼、秋夕焼、冬夕焼と言うわけである。

ここのところの異常な熱さは、夕焼を毒々しく見せる。







「子鴉の二羽で遊べる空赤く」


「オーボエの一筋の音夏の音」







どこからか、オーボエの澄みきった音が聞こえた。
なんの揺らぎもなく、ツーッと一筋の音であった。
夕焼とかぶって、妙にその音程が新鮮だったのである。

だがしかし、夏の夕焼でも、異常なほどの鮮明さと痛々しさは異常である。
そうそう、夕焼けの「け」の送り仮名は、俳句では基本的に必要としない。
「夕焼」で良いのである。

しかしながら、俳句は例えば色紙、例えば短冊に墨書する場合がある。
その時、全体のバランスで「け」の送り仮名があった方が見栄えするなら入れても良い。
感性の問題である。



       荒 野人


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