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エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

輝く山のたそがれ

2009年12月11日 | 日記
昨日の山の夕景は、東山画伯を偲べるたたずまいであった。
今日はその山へと思いを伝えよう。



 

         輝く山のたそがれ


       そのあまりの輝度は
       山肌を一層輝かせて
       落日を讃える
       やがて闇を迎える序章に備える周辺の色彩へ
       薄墨を徐々に流し込む神々の意匠よ
       一つの層が色彩を失う刹那
       湧き上がるかのような情念が
       天空を染めていくのだ

       輝く山のたそがれこそが
       その輝く闇が
       あらゆる装飾を拒否する自負の遺産であるのか
       あるいはまた
       美への凄まじき嫉妬であるのか
       羽衣をやがて墨で被(おお)い尽くすとき
       天空は静かに
       帳(とばり)を下ろすのである

       輝く山のたそがれが
       一連のドラマを演じ終えるその時こそ
       逢魔ヶ時(おうまがどき)が怒涛となって襲来する
       やり過ごし身を潜め
       払い捨て潜伏する
       たそがれの残照に祈れ
       敬虔なる祈りよ
       美しき女の全霊を照らし出し
       約束された刻印が浮かび上がるまで

       時間という刹那の魔術が滅びるのを見届けるな
       山のたそがれは
       あまねく快感の予感
       一個の多層的情念のほむろ
       なのだから



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                     荒野人


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ちょごり)
2009-12-11 17:48:24
夕景の山並みは心をはやらせて
いつの日か見た風景に夢を見る

何度と無く観たやまの夕景ですが飽きる事がない大好きな景色です、山小屋では、食事のしたくもしないでいいのでずーと観ていたものです。
懐かしい!
返信する
ちょごりさんへ! (荒野人)
2009-12-11 18:52:32
山の魅力を知っているちょごさんが羨ましいです。
ぼくはこうして遠景の山を撮るのみ。

外形で魅力を論じるのみです。
実態は知らないわけで、山肌に触れての感想は述べられないのであって寂しい限りです。

ちょごりさんのブログで知るのみです。
返信する

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