秋が深化している。
朝晩の冷え込みは、油分の少なくなった肉体に響くのである。
秋の色。
彼岸花の緋色である。

天をつく紅さこそが魅力である。
この写真は少しくすんでしまっているけれどね。

秋の鬼灯。
繊維が目立つ袋から、真っ赤に熟れた実が「おいで!おいで!」をしている。

中の実だけを吸い取り、袋だけにすると可愛い唇で中の空気を追い出す。
キュッキュッと鳴くのである。

秋と言えば、虫の声である。
近頃は、ここぞとばかりに喧(かまびす)しい。

中でも、邯鄲の甘やかな鳴き声には心踊るのだ。
デジブック 『秋三題』
この草むらこそが邯鄲の棲家である。

彼岸花は彼岸の岸辺に咲く。

彼岸花は、現世と彼岸の懸け橋である。
鬼灯の音に目覚めるのか、それとも邯鄲の夢に現(うつつ)を見るのか。
どちらでも良い。
故人はこの世に未練など残さず、成仏して森羅万象を司り、輪廻して欲しいものである。
彼岸花はそんなことを想起させるのである。
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荒野人
朝晩の冷え込みは、油分の少なくなった肉体に響くのである。
秋の色。
彼岸花の緋色である。

天をつく紅さこそが魅力である。
この写真は少しくすんでしまっているけれどね。

秋の鬼灯。
繊維が目立つ袋から、真っ赤に熟れた実が「おいで!おいで!」をしている。

中の実だけを吸い取り、袋だけにすると可愛い唇で中の空気を追い出す。
キュッキュッと鳴くのである。

秋と言えば、虫の声である。
近頃は、ここぞとばかりに喧(かまびす)しい。

中でも、邯鄲の甘やかな鳴き声には心踊るのだ。
デジブック 『秋三題』
この草むらこそが邯鄲の棲家である。

彼岸花は彼岸の岸辺に咲く。

彼岸花は、現世と彼岸の懸け橋である。
鬼灯の音に目覚めるのか、それとも邯鄲の夢に現(うつつ)を見るのか。
どちらでも良い。
故人はこの世に未練など残さず、成仏して森羅万象を司り、輪廻して欲しいものである。
彼岸花はそんなことを想起させるのである。

荒野人