エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

ポピーを愛でる心

2010年04月18日 | 日記
ポピーが風に揺れる姿は、まるで自分の頬がそよ風になぶられる様で心地よいのである。



珍しい模様のポピーである。
なんだか見つめられているようで面映(おもはゆ)い。






          ポピーという花が揺れる


        ポピーが揺れると
        空間が掻(か)き混ぜられて
        空気に味がつくのだ

        ポピーが揺れて
        香しく漂いだすのは
        きみの
        首すじの甘い味覚

        ポピーはひたすら揺れ続けて
        時を刻み
        時を進め
        時を拡げていくのだ

        ポピーの茎のたおやかさは
        風に揺れるための倣(なら)いであって
        その遺伝を守り続ける
        芯の強さである

        ポピーにぼくは心奪われてしまった
        ポピーのような
        きみの
        たおやかさに
        ポピーのような
        きみの何気ない仕種(しぐさ)の
        愛らしさに

        ポピーが揺れると
        時がこぼれ落ちて
        ぼくときみの時間は
        縮まっていく
        そして
        時代が進み
        愛が育(はぐく)まれる

        ポピーに捧げよう
        その愛という所産を





ポピーが連想させる空間は「愛」することの狂おしいほどの記憶である。
その記憶は、全(まった)き清純である。
その記憶は、麗しき容姿である。

そう・・・男の純情であって、抒情的な感性の発露でしかないのかもしれない。







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