平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

瑠璃の島 名セリフ その1

2011年05月01日 | その他ドラマ
 今ハマっているドラマがあるんです。
 CS日テレ・プラスで再放送されていた『瑠璃の島』。

 主人公・藤沢瑠璃(成海璃子)は愛情の薄い母親に育てられ、「自分のために誰かが泣いたり、喜んだり、怒ったりすることがなかった」小学六年生の女の子。
 そんな瑠璃が、沖縄・八重山の鳩海島に里子としてやってきて、島の様々な人との関わりを通して成長していく。

 この作品については何回かに分けて紹介していきたいが、まずは名セリフ。

 第3話では、瑠璃の母親(西田尚美)が島にやって来て、戸籍から瑠璃を抜こうとする。母親は近々結婚するので、瑠璃が戸籍にいることが邪魔なのだ。
 瑠璃はそのことに傷つくが、強がる。
 「捨てられるのが嫌なら自分から捨てるしかない」と割り切って母親を自分から捨てようとする。だが、涙が流れてくる。
 そんな瑠璃に仲間勇造(緒形拳)はこんな言葉をかける。
 「我慢しないで自分の気持ちに正直になればいい、子供はもっとわがままでいい」
 勇造の妻・恵(倍賞美津子)も
 「人間には休まなければならない時がある。今は何を言っても慰めにならない」
 と言って瑠璃を見守る。

 この様に鳩海島の人達はもがくこと、あがくことをしない。流れに任せて、ありのままの現実を受け入れていく。
 そして極めつけが、カマドおばぁ(吉田妙子)。
 「心配しないでいいさぁ。人も森も鳥も星も海が育てるさぁ」
 実際、瑠璃は卵から生まれたばかりのウミガメの子供がヨチヨチ歩きながら海へ行く姿を見て、元気づけられた。

 こんなせりふもある。
 新垣治衛(平泉成)は西表島から体験学習の子供たちがやって来て、一波乱あった後でこうつぶやく。
 「子供がいると事件が起こってエキサイティングだな」
 子供が出来て父親になることを怖れる青年・茂に勇造はこう言う。
 「子供は泣いたり笑ったりして大変だけどいい。そこだけ太陽が輝いているみたいだ」
 これらのせりふは<子供がいること>についての喜びが語られているが、こうも深読みできる。
 <心配や迷惑をかける存在がいることこそ素晴らしい>
 通常、迷惑や心配をかけたりする存在って、出来れば自分から遠ざけたいと思うもの。
 でも、本当にそうだろうか?
 心配して<愛情を注げる存在>がいることこそ幸せなことなのではないか?
 自分ひとりで生きるって空虚だ。全然エキサイティングでない。

 いっしょに泣いたり笑ったり出来る存在がいること。
 それが人の幸せなのだと思う。

 「名セリフ その2」はこちら



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