マラソンを世界新記録で走りきった金栗四三(中村勘九郎)。
水を飲め、と言われて、
「結構です」
と返すと、志ん生(ビートたけし)の落語のシーンになって、志ん生、いはく、
「どうしてだい?」
「世界記録がまた夢になったらいけねえ」(笑)
見事な〝下げ〟ですね。
落語『芝浜』の下げにもリンクしている。
ドラマの内容と落語をリンクさせるのは、『タイガー&ドラゴン』でもやった宮藤官九郎の作劇だが、まさかここでもやってくるとは!
…………
四三は経験から学ぶ人。
今回も『勝つために』というノートをつくって、自分の走りを総括した。
・排便ヨシ
・食事適量
・服装(厚手の冬シャツと帽子は正解)
課題は
・足袋
なので、マラソン用の足袋をつくってもらうために播磨屋の黒坂辛作(ピエール瀧)の所に相談しに行くが、黒坂にとっては足袋の悪口を言われたことになり、
「帰れ! 帰れ! 塩もって来い!」(笑)
江戸っ子だねえ。
それと、すでに触れている人がいたけど、これってドラマ『陸王』?
『陸王』では主人公の足袋屋を役所広司さんが演じていたけど、嘉納治五郎をやってるから、ライバルで大手スポーツメーカーの部長役をやっていたピエール瀧さんに白羽の矢が立った?
ドラマ好きというのは困ったもので、
マラソン=足袋屋=役所広司=ピエール瀧で『陸王』を想起し、
三島弥太郎を演じている小澤征悦さんと女中のシマ役の杉咲花さんが共演しているだけで『ハケン占い師アタル』を想起してしまう(笑)
………………
今回で、すべての登場人物たちが魅力的になってきましたね。
スポーツ万能の〝痛快男子〟三島弥彦(生田斗真)
クソ真面目な永井道明(杉本哲太)
わりと柔軟な可児徳(古舘寛治)
何としてもオリンピックに出たい清さん(峯田和伸)
文学青年・美川秀信(勝地涼)
四三に想いを寄せる『自転車節』の春野スヤ(綾瀬はるか)
思慮深いが感激屋の金栗実次(中村獅童)
プライドの高い三島和歌子(白石加代子)
洒脱な小梅(橋本愛)
前述の足袋屋の黒坂辛作、シマ、三島弥太郎。
橘家圓喬を演じる松尾スズキさんも、いい味出してるな。たたずまいが大師匠。
みんなが僕たちの身近な人になってきた。
街の風景も見所のひとつで、今回は──
・浅草~日本橋~人形町
・羽田穴守神社
2019年の現在もその面影を残しているから、どこか親近感がある。
『ブラタモリ』を見ている感覚!
もしかしたら、僕たちは『いだてん』を見ている時間にタイムスリップしているのかもしれない。
登場人物たちは皆、僕たちの身近な友だちなのだ!
水を飲め、と言われて、
「結構です」
と返すと、志ん生(ビートたけし)の落語のシーンになって、志ん生、いはく、
「どうしてだい?」
「世界記録がまた夢になったらいけねえ」(笑)
見事な〝下げ〟ですね。
落語『芝浜』の下げにもリンクしている。
ドラマの内容と落語をリンクさせるのは、『タイガー&ドラゴン』でもやった宮藤官九郎の作劇だが、まさかここでもやってくるとは!
…………
四三は経験から学ぶ人。
今回も『勝つために』というノートをつくって、自分の走りを総括した。
・排便ヨシ
・食事適量
・服装(厚手の冬シャツと帽子は正解)
課題は
・足袋
なので、マラソン用の足袋をつくってもらうために播磨屋の黒坂辛作(ピエール瀧)の所に相談しに行くが、黒坂にとっては足袋の悪口を言われたことになり、
「帰れ! 帰れ! 塩もって来い!」(笑)
江戸っ子だねえ。
それと、すでに触れている人がいたけど、これってドラマ『陸王』?
『陸王』では主人公の足袋屋を役所広司さんが演じていたけど、嘉納治五郎をやってるから、ライバルで大手スポーツメーカーの部長役をやっていたピエール瀧さんに白羽の矢が立った?
ドラマ好きというのは困ったもので、
マラソン=足袋屋=役所広司=ピエール瀧で『陸王』を想起し、
三島弥太郎を演じている小澤征悦さんと女中のシマ役の杉咲花さんが共演しているだけで『ハケン占い師アタル』を想起してしまう(笑)
………………
今回で、すべての登場人物たちが魅力的になってきましたね。
スポーツ万能の〝痛快男子〟三島弥彦(生田斗真)
クソ真面目な永井道明(杉本哲太)
わりと柔軟な可児徳(古舘寛治)
何としてもオリンピックに出たい清さん(峯田和伸)
文学青年・美川秀信(勝地涼)
四三に想いを寄せる『自転車節』の春野スヤ(綾瀬はるか)
思慮深いが感激屋の金栗実次(中村獅童)
プライドの高い三島和歌子(白石加代子)
洒脱な小梅(橋本愛)
前述の足袋屋の黒坂辛作、シマ、三島弥太郎。
橘家圓喬を演じる松尾スズキさんも、いい味出してるな。たたずまいが大師匠。
みんなが僕たちの身近な人になってきた。
街の風景も見所のひとつで、今回は──
・浅草~日本橋~人形町
・羽田穴守神社
2019年の現在もその面影を残しているから、どこか親近感がある。
『ブラタモリ』を見ている感覚!
もしかしたら、僕たちは『いだてん』を見ている時間にタイムスリップしているのかもしれない。
登場人物たちは皆、僕たちの身近な友だちなのだ!
「嘉納治五郎先生のだっこ」についてはすでに予告済みだったにもかかわらず、回想シーンとの組み合わせによりやはり「グッと」きました。
これまでは四三の「片思い」だったわけですが、これからは「両思い」の師弟愛が展開するのでしょう。
師弟といえば、美濃部孝蔵も橘家円喬に弟子入り(この時点でできているのかどうかよく分かりませんが)をしました。
「師弟関係」を軸にシンクロさせてゆくようです。
昭和の志ん生に随分と尺を割くと思ったのですが、志ん生には「高座で居眠りした」という伝説があるようで、そこに「芝浜から脱線した噺」としてのオリンピック予選会を押し込んだわけですね。
ここで志ん生(孝蔵)情報源となっていたのが「車夫の清さん」だったということでも二つの世界を繋いでいたようです。
次第に構成力の妙が見えてきますが、視聴率はあまり芳しくないようですね。
『平清盛』ばりの「玄人好みの作品」ということになるのでしょうか。
>ドラマ好きというのは困ったもので、
『陸王』『ハケン占い師アタル』は見ていないので知りませんでしたが、そうしたキャスティングだったのですね。
特に要注意なのはシマだと思います。
今でこそ単なる三島家の女中に過ぎませんが、「日本における女性スポーツの先駆けとなっていく」人物だそうですので。
いつもありがとうございます。
>『平清盛』ばりの「玄人好みの作品」ということになるのでしょうか。
おっしゃるとおり、そんな感じになりそうですね。
今回の「雨ニモマケズ」のエピソードなどはスリリングでわかりやすかったのですが、視聴率は芳しくなかった様子。
時間や舞台がめまぐるしく変わる〝構成の妙〟はハードルが高いんですよね。
とは言え、登場人物たちは皆、魅力的なので、時間が経つと大化けするかもしれません。
そしてシマ。
僕にもその情報は入っているのですが、女中から女性スポーツの先駆けってすごいですよね。
とんでもない飛躍!
確かに一番楽しみなキャラクターでもあります。
志ん生の居眠りに関しては、客席から「寝かせてやれよ」と声がかかったことが粋ですよね。
今だったらメチャクチャ叩かれそう。
今の時代、こういう余裕がなくなってきているんですよね。
破天荒な芸人さんも少なくなりました。