平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

相棒18 「右京の目」~トントン・ツーという足音や呼吸で犯人を推理してしまう右京さん! やはりただ者ではない!

2019年11月21日 | 推理・サスペンスドラマ
 トントン、ツー、トントン、ツー。
 この足音だけで、犯行現場から飛び降りて足をケガしたことを推理した右京さん(水谷豊)。
 さすがですねえ。

 足音で推理するのは、チェスタートンの『ブラウン神父』シリーズの「奇妙な足音」というエピソードにありました。
 ミステリーというと、しばしば『シャーロック・ホームズ』シリーズがあがるが、『ブラウン神父』のトリックは現在のミステリーにその応用が結構使われていて、『ブラウン神父』はもっと評価されていい気がする。

 匂いや相手の呼吸が荒くなったことで推理するというのもさすが。
 右京さんはやはりただ者ではない。

 目が見えなくなったことで、右京さんは完全に『安楽椅子探偵』になりましたね。
 椅子に座り、冠城(反町隆史)と携帯のAIに指示を出して推理する!
 でも、それは前半と中盤だけ。
 後半は電気の消えた真っ暗な倉庫で犯人と対峙。
 病院で少女からもらったパンダのビーズ細工のビーズを蒔き、杖の音を頼りに犯人の位置を確認する。
 やはり右京さんはただ者ではない。
 先程の匂いや呼吸もそうだが、目が見えないことをプラスにして推理している。
 劇中の右京さんのせりふにもありましたけど、確かに現代人は『視覚』に頼りすぎ。
『聴覚』『嗅覚』『触覚』でも世界を捉えることができるのに。
 …………

 というわけで今回は名探偵・杉下右京が光ったエピソードだった。
 しかし犯人はイマイチ。
 どうして鑑識が調べればすぐわかる、足のつきやすいクスリを使ったのか?
 犯行場所も、どうして別の場所にしなかったのか?

 3人目の犯人も意外性はなかった。
 表情にあらわれていたし、右京さんが「あなたに病院に連れて行ってほしい」と不自然な行動をとったので、視聴者は何かあるな、と思ってしまう。

『相棒』もさすがにマンネリだなあ。
 テレビの推理ドラマ自体が過度期に来ているのかもしれない。


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