平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

「ハヤブサ消防団」~おっさんばかりの、田舎の消防団のドラマがバズる時代

2023年09月16日 | 推理・サスペンスドラマ
 本日(16日)は僕の住んでいる街のお祭り。
 僕は自治会の理事をやっているので、御神輿の交通整理で駆り出される。
 その際、いっしょに交通整理をしてくれるのが、地元の消防団の皆さんだ。

 ドラマ『ハヤブサ消防団』
 巨大火災と立ち向かうカッコイイ消防員の話かと思っていたら、
 田舎の消防団の話だった。

 しかも登場するのは、岡部たかしさん、梶原善さん、橋本じゅんさん……。
 おっさんばかり……。
 主役の中村倫也さん、山本耕史さん、満島真之介さんはまだ若いが、おっさんに近い。
 そんな中、紅一点が川口春奈さん。
 川口春奈さん、おいしい役だ。

 おっさんばかりのドラマは『ファーストペンギン』などがあったが、
 今は「おっさんばかり」でも成り立ってしまう時代だ。
 逆にイケメンばかりのドラマ『真夏のシンデレラ』は低視聴率。
 ツッコミ所満載でそれが話題になっていたが……。

 やはりテレビドラマのニーズも変わって来ている。
 イケメンを出せば視聴率を取れるという時代ではなくなった。
 しっかりした「ドラマ」と二番煎じでない「オリジナリティ」と「考察」の対象になるミステリー要素が求められている。
 …………………………………………………………………………

 犯人の目的は次の2点ですぐにわかった。
・宗教団体・アビゲイル騎士団
・太陽光発電を手掛ける「ルミナスソーラー」が太陽光発電に不向きな土地も買い占めていた。
 このふたつの点を掛け合わせれば。

 そう言えば日曜劇場『VIVANT』のテントも土地の買い占めを行なっていたな。
 テントの土地買い占めがわかった時、「アビゲイル騎士団かよ!」とツッコんだのは僕だけではないはず。

 主人公の推理作家・三馬太郎(中村倫也)が放火犯を推理するくだりはミステリーとしては弱い。
 何しろその推理の根拠が、車のエンジン音とベンジン。
「音」で推理するというのはミステリの古典『ブラウン神父』シリーズの中にあった。
 ベンジンが車にあったというのもなあ……。
 普通、処分するだろう。

 怖ろしいのは『人間の二面性』。
 身近で心を通わせていた人は実は○○○だった、というのは実に怖ろしい。
 あとはカルト宗教の熱狂、狂信。
 ラストの終わり方はまさにそれだった。
『アビゲイル騎士団』の女神は次々と登場するのだ……。

『ハヤブサ消防団』
 ドラマの特異性という点で面白いドラマだった。
 今までだったら「池井戸潤さんの原作だが、田舎の消防団の話か。地味だな……」と言われて、
 企画の段階で却下されていただろう。
 視聴者は今までに見たこともない作品を見たいのだ。
 それはサブスクで海外ドラマをいくらでも見られる現状では当たり前のこと。
 オリジナリティのあるドラマはサブスクの中にいくらでもある。
 過去の成功体験に囚われた同じようなドラマは誰も見ない。


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