平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

レザボア・ドッグス~人生はカッコいいものではない。クールにキメても、それは一瞬で、血反吐を吐いて地面に這いつくばるだけ

2019年11月05日 | 洋画
 黒のスーツにサングラス。
 ある者は葉巻を加え、ある者は不敵な笑みを浮かべている。
 彼らはこれから銀行強盗に行くのだ。

 

 カッケー!!
 ここでドーン! とタイトルの『Reservoir Dogs』のタイトルが現われる。
 BGMで流れるのはジョージ・ベイカーの『リトル・グリーン・バッグ』

 タフでクールな男たち!
 それでいて荒っぽくて下品!
 007の洗練とはかけ離れていて、ランボーのようなムキムキの暑苦しい男とも違う。
 レザボアとは『貯水池』『水たまり』の意味で、転じて『ふきだまりの男たち』という意味があるらしい。

 しかし、カッコいいのはここまで。

 銀行強盗は失敗し、メンバーはバラバラ、
 ある者は警官に射殺され、
 ある者は血だらけでうめきまくり、
 ある者は警察に情報を売った裏切り者、潜入捜査官がいるとわめき散らし、
 ある者は狂気にとらわれ、裏切り者を探すために拷問で捕獲した警官の耳を削いだりする。

 つまり全然クールじゃないんですね。

 ここに監督クエンティン・タランティーノの人生観と美学がある。

 人生は決してカッコいいものではない。
 クールにキメても、それは一瞬で、あとは血反吐を吐いて地面に這いつくばるだけ。
 計画どおりにいかないし、不安や猜疑心にとらわれるし、自分を見失ってわめき散らす。
 そして惨めに不条理に死んでいく。

 これがタランティーノの現実なのだ。
 だから反アクション映画でもある。
 なぜならフツーのアクション映画は、困難な状況を乗り越えて最後には勝利するカッコいい主人公を描くものだから。

 このタランティーノの姿勢、クールじゃないですか?
 逆に血反吐を吐いて地面に這いつくばる姿がカッコいい。
 惨めに不条理に死んでいくのが滑稽でいてハードボイルド。

 さあ、黒いスーツとサングラスでキメて街に繰り出し、
 惨めに負けて家に帰って来よう!!


※オープニングの動画はこちら
 Reservoir Dogs Opening Titles [Full HD]


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