平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

いだてん 第21回 「櫻の園」~学園大河ドラマの登場! 少女たちは槍を投げて解放される! 大正の雰囲気を見事に描いた佳作!

2019年06月03日 | 大河ドラマ・時代劇
 学園大河ドラマです!
 面白かった! 僕は好き!

 しかも普通の学園ドラマではない。
 大正学園ドラマなのだ!
 だから、「あぶさん」「バウ」「田紳」「スコドン」「シャンナイ」
 昔から若い女の子はこういうギャル語を使ってたんだ。
 現在で言えば、「マジ卍」「スコ」「かまちょ」みたいな感じ?

 そして!
 村田富江役で黒島結菜ちゃんが出ているではないですかーーーっ!
 僕は黒島結菜推し!
 エモい! エモいぜーーーっ! あげぽよ~!←使い方、合ってる?
 黒島結菜と言えば、ドジ娘役が多いけど、今回はしっかり者の教室のリーダー的存在か。
 そう言えば、同じ宮藤官九郎脚本の『ごめんね青春』でもクラス委員長をやってたな。
 で、これに出演してるってことは『アシガール2』の放送は当分先ってことかね?

 あと、今作では前畑秀子役で上白石萌歌さんが出るらしいけど、綾瀬はるかさんとの共演で『義母と娘のブルース』の再現ではないですか!
 前畑秀子役ってことは萌歌さん『3年A組』に続いて水泳選手をやるのか。
 シマは杉咲花さんが演じているし、今作、旬の女優さんを使ってるよな。
 ……………

 今回のテーマは『感激と解放』ですかね?
 富江たちは当時のガチガチの常識に縛られていた。
『女性は結婚して、家に入り、子供を産むもの』
『学校に通うのは良縁を得るための手段』
『女性は慎ましく、おしとやかであれ』
 だが、四三(中村勘九郎)に勧められて槍を投げてみると、とても楽しい!
 上手く出来ると嬉しいし、皆から拍手と喚声をもらえる。
 競い合い、今度はもっと遠くに投げようとする。
 富江たちが常識の殻を破って解放された瞬間だ。
 適度に穏やかな日常からワクワクする日常へ。

「くそったれ~!」というのも今回のテーマで、
 ドイツの女性は戦争で夫を奪われ、敗戦国でアントワープオリンピックにドイツが出場できなくて「くそったれ~!」
 水泳では日本の古式泳法がオリンピックで通用しなくて「ちっくしょう!」
 美川(勝地涼)は小梅(橋本愛)にフラれて(何かありそうだけど)、「こんちきしょう!」←今回も美川は孝蔵(森山未來)に覚えてもらっていなかった(笑)
 富江も槍を投げて「くそったれ~!」
 これらの言葉は、殻を破る解放の言葉なんですよね。
 今までの自分を否定されて、「くそったれ~!」と奮起する。

 そしてラストはシマの結婚。
 夫は女性の意思と自立を尊重する人で、前半の富江たちの解放のテーマに繋がる。
 上手いですね~、この作劇。

 時代は大正。
 大正デモクラシーで、人々が解放された時代だから、こういう明るい描写になる。
 大正の雰囲気がよく出ていると思います。
 でも、関東大震災で浅草・凌雲閣が崩れて、時代は昭和の軍国主義の暗い時代へ。
 これぞ、明治~大正~昭和を描いた大河ドラマです。
 こういうふうに時代を描ける宮藤官九郎さんって、やはりただ者ではない。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 幕末の闘い、ふたたび!~徳... | トップ | 小川彩佳さんのニュース23が... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
毎回今回のような感じだったら (TEPO)
2019-06-03 21:52:15
>学園大河ドラマです! 面白かった! 僕は好き!
>大正デモクラシーで、人々が解放された時代だから、こういう明るい描写になる。

私も本作で初めて二度見、三度見をしたくなりました。
毎回今回のような感じだったら良いのですが。

まず、前回から今回冒頭、槍を投げたドイツ人女性は「選手」かと思いましたが一般女性、それもベルリンオリンピックを目指しながら戦死した選手の未亡人でした。
「日本人マラソンランナー」四三と彼女たちがたどたどしい英語を介して心を通わせてゆき、結局「立ち直ったドイツ」の女性たちと「四三の立ち直り」とがシンクロしていました。

もっとも、相変わらず不器用に突っ走る四三先生のデリカシーを欠いた授業は、今日(なら?・でも?)明らかにセクハラでアウト。
見ているだけでハラハラものでしたが、やはりシマとスヤから責められていました。
個人的には、その時「男なら……」と抱き寄せた正明役の子役さんの笑顔が可愛かったのが印象的(孫願望の表れ?)でした。

ところで、今回四三に突っかかり、スポーツの楽しさに開眼し、おそらく今後は四三先生の「愛弟子」になるであろう村田富江役の黒島結菜さんの実年齢は22歳。
「シマちゃん先生」役の杉咲花さんは21歳で実は先生の方が若いんですね。
学校内では渋い着物で「先生らしさ」(年齢感)を出していましたが、ハリマヤ製作所新開発の体操着(「脚を出す」と言ってもストッキング着用でドイツ女性に比べはるかに大人しいものでしたが)に着替えた途端、若々しくなり「誰が生徒か先生か」状態になりました。

東京府立第二高等女学校は「シャンナイスクール」とのことでしたが、そもそも本作全体がスヤとシマを除いては男臭い「ムガール(無girl)帝国」でした。
そのシマもこれまでは端役に近い位置づけでしたが、今回、四三の仕事上でのパートナーにまでクローズアップされ、ついには当時としては奇跡のような「理解ある夫」増野氏との幸福な結婚とめでたい限り。
「旬の女優さん」たちの魅力が全開となっただけでも「見る気」が増大しました。

>でも、関東大震災で浅草・凌雲閣が崩れて、時代は昭和の軍国主義の暗い時代へ。

この変化の先も「見る気」を維持してくれるような作劇が続くことを期待します。
返信する
 (コウジ)
2019-06-04 19:01:56
TEPOさん

いつもありがとうございます。

>男臭い「ムガール(無girl)帝国」でした。
これですよね。
すべてが男臭くて、天狗党のハダカを見せられた時は……(笑)
作品には華やかさが必要で、この点ではイキイキとスポーツをする女性の姿は打ってつけ。

杉崎花さんは黒島結菜さんより年下なんですか。
杉崎さん、童顔ですしね。
一方、黒島結菜さんは22歳なんですね。
22歳に見えない。
彼女もまた童顔ですしね。

>「立ち直ったドイツ」の女性たちと「四三の立ち直り」とがシンクロしていました。
この点、気づきませんでした。
・思いきり体を動かして愉しむ。
・負けても「くそったれ~!」と奮起する。
これがつらい時の処方箋なんですよね。
体を動かせば、心も躍動してくる。

時代や素材の違いのせいもありますが、今回は新しい大河ドラマを見られそうです。
今までの新しさは「篤姫」のまぶたの上に目を描く主人公くらいでしたし、今作はかなりの冒険作、野心作ですよね。
さあ、「いだてん」の反撃が始まるか。
返信する

コメントを投稿

大河ドラマ・時代劇」カテゴリの最新記事