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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

AKB48のマーケティング論

2012年03月09日 | アイドル
 熱心なAKB48ファンの方には当たり前のことだと思うが、<MIX>というのがあるらしい。
 いわゆる合いの手みたいなもの。

 あ~~、よっしゃぁ~、行くぞぉ~!
 タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジャージャー
 虎、火、人造、繊維、海女、振動、化繊飛除去
 チャペ、アペ、カラ、キナ、ララ、トゥスケ、ミョーホントゥスケ

 これらの言葉を曲の中でMIXしていき、ファンもステージのAKB48のメンバーと共に曲を作り上げていくという仕掛けだ。

 ちなみに<虎、火、人造、繊維……>は、お分かりのとおり<タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー……>の日本語訳。
 <チャペ、アペ、カラ、キナ……>はアイヌ語訳。
 そして<タイガー、ファイヤー、サイバー、ファイバー、ダイバー、バイバー、ジャージャー、虎、火、人造、繊維、海女、振動、化繊飛除去>と続けてMIXすることを<二連MIX>と言い、<タイガー>から<ミョーホントゥスケ>までをMIXすることを<三連MIX>と言うらしい。

 これは実に面白い。
 <ファンが独自に創り出した楽しみ方>
 レコード会社や広告代理店が上から仕掛けとして与えたものではない。
 どなたが最初に創り出したのかはわからないが、下から自然に発生したもの。

 考えてみると、AKB48には<ファンが独自に創り出した楽しみ方>がたくさんある。
 たとえば
・メンバーの生写真のトレーディング。
・「推しメン」「推し変」「単推し」「神」「神7」といった言葉。
 もちろん、MIXには昔からあるアイドルの合いの手、生写真のトレーディングにはアニメのトレーディングカードなどの文化がオリジナルとしてあるのだろうが、これらを応用、進化させた所はお見事。

 そして、こういう下から文化を持ったものは強い。
 テレビ局や広告代理店などが上から仕掛けたものは簡単に消えてしまうが、こういう文化はなかなか無くならない。
 これはちょうどコミックやアニメが同人誌に繋がり、コミケなどの同人誌即売会に発展したのに似ている。

 今の時代、広告代理店とかはいらないんじゃないんですかね。
 上からの仕掛けはどうも胡散臭い。鼻で笑いたくなる。
 テレビでの大量宣伝も。ましてお国が与えてくれる文化事業なんて。
 消費者は自分たちで楽しむ方法を知っている。オトナが与えてくれなくてもいい。
 メーカーやメディアは、秋元康さんがそうであるように、消費者が楽しむための素材と場所を提供していけばいいのだ。
 あとは勝手に消費者が育ててくれる。
 そして、もしプロデュース側にやることがあるとすれば、それは芽が出たものをより良く成長させるために水と肥料を的確に与え、枯らさないようにすること。

 現在は下からのマーケティングの時代。
 そしてAKB48は現象からひとつの文化になりつつある?


コメント (7)
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