「相棒」が得意とする職業物。
少し前は草木染め職人でしたけど、今回はSP。
物語は、<危険が怖くて警察を辞めた男><狙撃が怖くて逃げた男>・土方勇作(合田雅吏)が実はプロフェッショナルなSPだったという話。
土方は危険が怖くて警察を辞めたのではなく、守るべき対象者と信頼関係を結べなかったから辞めたのだった。
また、狙撃が怖くて逃げたのではなく、ライフルの<銃衝撃音>を聞き分けて対象者を守ろうとしたのだった。
<対象者との信頼関係を結べないと仕事を受けない>という自分なりのルール。こだわり。
<銃衝撃音>を聞き分ける技術。
このルールと確かな技術こそがプロフェッショナルの証しである。
プロにとって<技術>は必須のものだが、<ルール>も大事。
自分なりのルールを持っていないと、土方の上司のように簡単に買収されてしまう。
またSPでなくても、こういうプロ意識は持っていたいですね。
自分の仕事において、自分なりのルールを持っているか、確かな技術を持っているかを改めて検証してみたい。
ドラマとしては、土方が撃たれる前日に対象者の泊真一(今井朋彦)と交わした会話が面白い。
前日、土方は泊とこんな会話をしていた。
「泊さん、何かを隠していませんか」
「いえ」
「あなたを本当に信じていいんですね」
「ええ、私を守って下さい」
「何か隠していませんか」と問われて、泊が「いえ」と言ったのは嘘。
実は、狂言で翌日撃たれることになっていることを隠していた。
しかし、「あなたを本当に信じていいんですね」と問われて、「ええ、私を守って下さい」と言ったのは心から出た真実の言葉。
というのは、泊は狂言をいっしょに仕組んだ上司が裏切って、自分を本当に殺すのではないかと考えていたから。
嘘をつき本当のこともしゃべっていた泊。
そして、このことが土方を死に追いやってしまった。
後者の「ええ、私を守って下さい」という言葉も嘘だったら、土方は見抜き、泊に本当のことをしゃべらせていただろう。
狂言狙撃につき合うか、やめさせるかして、撃たれずに済んだかもしれない。
ほんのわずかな歯車のズレが、生か死かを分けるんですね。
何という人生の不条理! 皮肉!
なお今回の事件のミスリードは、グローバルエネジー(暴力団)→NPO法人・日本丸が泊の研究に援助していたことだった。
伊丹が右京(水谷豊)に対して言った「どうしてもっと早く教えてくれなかったんですか?」というせりふが楽しい。
※追記
狙撃の狂言を仕組んだ上司も<人生の不条理>ですね。
彼としては、人を殺すつもりはなかった。
狙撃はあくまで威嚇。
なのに、なまじっか土方が<銃衝撃音を聞き分けるプロ>であったために、殺人犯になってしまうことに。
本当に人生の一寸先は闇です。
少し前は草木染め職人でしたけど、今回はSP。
物語は、<危険が怖くて警察を辞めた男><狙撃が怖くて逃げた男>・土方勇作(合田雅吏)が実はプロフェッショナルなSPだったという話。
土方は危険が怖くて警察を辞めたのではなく、守るべき対象者と信頼関係を結べなかったから辞めたのだった。
また、狙撃が怖くて逃げたのではなく、ライフルの<銃衝撃音>を聞き分けて対象者を守ろうとしたのだった。
<対象者との信頼関係を結べないと仕事を受けない>という自分なりのルール。こだわり。
<銃衝撃音>を聞き分ける技術。
このルールと確かな技術こそがプロフェッショナルの証しである。
プロにとって<技術>は必須のものだが、<ルール>も大事。
自分なりのルールを持っていないと、土方の上司のように簡単に買収されてしまう。
またSPでなくても、こういうプロ意識は持っていたいですね。
自分の仕事において、自分なりのルールを持っているか、確かな技術を持っているかを改めて検証してみたい。
ドラマとしては、土方が撃たれる前日に対象者の泊真一(今井朋彦)と交わした会話が面白い。
前日、土方は泊とこんな会話をしていた。
「泊さん、何かを隠していませんか」
「いえ」
「あなたを本当に信じていいんですね」
「ええ、私を守って下さい」
「何か隠していませんか」と問われて、泊が「いえ」と言ったのは嘘。
実は、狂言で翌日撃たれることになっていることを隠していた。
しかし、「あなたを本当に信じていいんですね」と問われて、「ええ、私を守って下さい」と言ったのは心から出た真実の言葉。
というのは、泊は狂言をいっしょに仕組んだ上司が裏切って、自分を本当に殺すのではないかと考えていたから。
嘘をつき本当のこともしゃべっていた泊。
そして、このことが土方を死に追いやってしまった。
後者の「ええ、私を守って下さい」という言葉も嘘だったら、土方は見抜き、泊に本当のことをしゃべらせていただろう。
狂言狙撃につき合うか、やめさせるかして、撃たれずに済んだかもしれない。
ほんのわずかな歯車のズレが、生か死かを分けるんですね。
何という人生の不条理! 皮肉!
なお今回の事件のミスリードは、グローバルエネジー(暴力団)→NPO法人・日本丸が泊の研究に援助していたことだった。
伊丹が右京(水谷豊)に対して言った「どうしてもっと早く教えてくれなかったんですか?」というせりふが楽しい。
※追記
狙撃の狂言を仕組んだ上司も<人生の不条理>ですね。
彼としては、人を殺すつもりはなかった。
狙撃はあくまで威嚇。
なのに、なまじっか土方が<銃衝撃音を聞き分けるプロ>であったために、殺人犯になってしまうことに。
本当に人生の一寸先は闇です。