平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

平清盛 第2回「無頼の高平太」~野良犬の声がこの面白くない世を変えるまで面白う生きてやる!

2012年01月16日 | 大河ドラマ・時代劇
 「誰なんだ、俺は!?」
 平太、後の清盛(松山ケンイチ)は叫ぶ。
 平家であって、平家でない。
 白河法皇(伊東四朗)の落とし胤であって、そうではない。
 若さゆえの純粋な正義感もある。
 白河法皇の悪政で民が苦しんでいるのに、異を唱えない父・忠盛(中井貴一)や貴族たち。
 彼らに対する怒り、疑問。

 自分の中の過剰なエネルギーを持て余して、荒れ狂う。既存のものを壊そうとする。
 これが若者だ。
 世の中を支配している老人たちは実はこれが怖い。
 なので現代の若者よ、もっと怒れ! 取り込まれるな!
 そんなことをこの作品の作家は主張しているようにも見える。

 さて清盛。
 「誰なんだ、俺は!?」と叫んだ自分探しの答えは次のようなものだった。

 「俺は王家の犬にも平氏の犬にもならぬ。されど、俺は生きる。野良犬の声がこの面白くない世を変えるまで面白う生きてやる」

 清盛は王家でも平家でもない第三の道を選んだ。
 すなわち<野良犬>の道。
 元服の時には、藤原家成(佐藤二朗)に「野良犬が外でいくら吠えても飼い主の耳には届かぬ。飼い犬となって吠えろ」と言われたが、清盛は飼い犬になることを潔しとしなかった。
 さて、<野良犬宣言>をした清盛は、世の中を変えるために今後どのような行動をしていくのか?
 「面白う生きてやる」というせりふの「面白う」はポイントで、これは母・舞子が遺した「遊びをせむと生めれけむ。戯れせむと生まれけむ」という言葉に通じている。
 人生は一場の戯れ言(ざれごと)。
 清盛は遊び、戯れながら、世の中を変えていくのだろう。

 というわけで、久々にたくましい主人公が登場した大河ドラマ。
 作品のメッセージも強い。
 前回は「死にたくなければ強くなれ」
 今回は「俺は生きる。野良犬の声がこの面白くない世を変えるまで面白う生きてやる」
 これらの言葉は現在、もっとも大切な言葉のように思える。
 次回はどんな言葉が出て来るのだろう?


コメント (4)
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