平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

無理な恋愛 その5

2008年05月28日 | 恋愛ドラマ
★3つのいいせりふ

 立木正午(堺正章)
 「好きな女性の前では強い男と思われたいんです」
  入院することを偽った立木のせりふ。
  この男心よくわかる。
 
 龍彦(徳井義実)
 「心配してくれる人がいるっていいなぁ」
  ケガで入院した龍彦が見舞いに来たかえで(夏川結衣)に言ったせりふ。
  ひとりで生きていると思っていても自分のために何かしてくれる人がいることは有り難い。

 かえで
 「60歳だから素敵なんじゃないですか!?そこ体は立木さんが生きてきた証。いろいろなことを経験してきた60歳の立木さんだからかけてくれた言葉。60歳じゃない立木さんなんて興味ないです。胸を張って下さい」
  入院を隠した立木にかえでが怒って言った言葉。
  ありのままの自分を受け入れてくれる人って有り難い。

  この作品は世代をテーマにした作品ですね。
  20歳には20歳の、60歳には60歳の良さがある。
  現在の自分を肯定して精一杯生きればいい。
  作品のテーマを集約したせりふだ。

★いつかえでと遭遇するか?
 今回のポイントは病院で立木とかえでがいつ、どの様に出会うか?
 これは作者の腕の見せ所だ。
 角を曲がったら出会ってしまった。エレベーターで偶然では芸がない。
 そこで作者はいくつものすれ違いを用意する。
 ・閉まってしまうエレベーターのドア。
 ・角で遭遇するかと思いきや、一方がペットボトルの蓋を落として拾っている間に他方が行き過ぎてしまう。
 うまい。これだけすれ違いを見せると視聴者はどの様に出会わせるのだろうかと気になってしょうがなくなる。
 結局
 ・偶然立木が龍彦を発見してしまい、逃げようとする所をかえでにぶつかってしまうという出会い方にした。

 その他この病院でのやりとりにはいくつか仕掛けがあった。

 ・朝子(小嶋陽菜)に想いを寄せる矢代(田中圭)が朝子の父・圭介(尾美としのり)に遭遇。
 ・入院した水田(福田充徳)。
  しかし立木も龍彦も既に退院しており、今、入院しても意味がないと律子(鈴木砂羽)に言われる。
  これは一連の病院のやりとりのオチですね。

 熱い感動的なドラマはないけれど、この作品は軽妙でおしゃれ。
 ロックを語る60歳もかっこいいし。
 僕はこのドラマ好きです。


コメント
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