荒井善則展覧会情報

旭川と長野を中心に、作品活動をしています。その中で、展覧会情報をお送りします。

二人の表現者

2017年03月22日 | 日記
二人の表現者

絵師・北海友松と本屋・蔦屋重三郎の歴史小説が、室町時代から江戸時代の

情勢と文化を運びタイムスリップする。

「墨龍賦」(葉室 鱗著・PHP)では、武士の家系に生まれ僧侶となり、

そして絵師となった海北友松。

信長、光秀、秀吉に翻弄されながら、狩野派の絵師と共に障壁画を描く。

建仁寺の水墨の障壁画、「雲龍図」からタイトルが付けられ、歴史の中に

埋没した人物と重ねている様が面白い。

武士の流れから、友松に師事したといわれている宮本武蔵まで登場する。

「稀代の本屋 蔦屋重三郎」(増田 昌文・草思社)では、浮世絵師の歌麿、

北斎を育て、本の企画から江戸の流行を作り上げた蔦屋重三郎。

新人を見つけ、育て、花開いた江戸の絵師や偽作者たちと共に歩んだ

吉原界隈の賑やかさが再現される。