ハルピンから高速道路を時速100Kmでチチハルに向かった。
三時間、道路の両サイドはトウモロコシ畑が続き、山らしき姿は一向に見る気配はない。
所々に新都市のビル群が出現し、人口増加の一端を垣間見る。
チチハルには丹頂鶴の生息地があり、見渡す限りの湿地帯の中で20羽程が飼育されていた。
木デッキで待っていると、丘から丹頂鶴が飛来する。
しばらく旋回した後、向いの丘陵地に降り立ち、飼育掛かりの播いた小魚をついばむ。
恐らくもっと北方からこの地を経由し、越冬のため釧路までやって来る丹頂鶴。
餌付けとはいえ、初めて目前に見る鶴の飛行と餌付けの光景に感動。
戦前、北海道や長野県など日本各地から、この地まで開拓団の名目でやって来た。
自然と人間、そして歴史の一端を思い起こしながら、この地まで来られた事に感謝。