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原子力発電についてどう考えるか?

2012年11月28日 | 社会、読書
総選挙の主要な争点の1つが原子力発電(原発)の是非だという。

脱原発の主張は、何故原発が存在しているのか
原発のメリットとデメリットを
よく考えていない感情的なものがほとんどである。

特に、現存する原発を再稼働させるか否かという短期的な話と
将来的にエネルギー政策の中で原発をどうするのかという長期的な話を
ごちゃごちゃにしていることが、非常によくない。

このことについては2012年4月13日に一日100億円という記事を書いた。
実はあの時、7ヶ月が経過して再稼働がされていないとは
考えもしなかった。
ここまで日本政府は、国民は、まっとうな判断ができなかったのか・・・。


短期的な話である再稼働については、
私は一刻も早く実行すべきだと思う。
理由は、原発を止めて(発電をしないで)、火力発電で代替することで

1.燃料(天然ガス)を買うために、1日につき100億円の損失
 また日本が買うことにより天然ガスの価格が高騰し、他国(資源弱小国)に迷惑を掛けていること。
2.CO2排出による地球温暖化への悪影響。
 付随して、国際的に約束したCO2 25%削減が達成できないこと。
3.老朽化した火力発電所をフル稼働させていることによる事故と大規模停電の危険性。

の3点である。

再稼働に反対する人々の理由は「事故が怖いから」だけだ。

福島の事故の原因は、
1000年に一度の大地震に伴う津波で電源が失われたことだ。
地震の揺れによって設備が壊れたわけではなく、
また、ほぼ同じ立地条件の福島第二や女川では事故は起こらなかった。
電源喪失に至らない対策を講じることで、
福島第一と同様の事故を二度と起こさないことが可能だ。

それでもやはり怖いと言うのなら、それは
「交通事故が怖いから外出しない」
という次元の話だと思う。

再稼働反対という主張は「脱原発」というよりも
「反原発」「原発全否定」であろう。


では長期的にはどうだろう?

これは再生可能エネルギーの開発や
自前の資源(メタンハイドレート等)の実用化のペースによる。
現時点ではそれにどれだけの時間が掛かるか、
誰にもはっきりしたことは分かっていない。

最優先されるのは

○エネルギー安全保障の枠組み

だと思う。

エネルギーを他国に依存することは非常に危ういことだ。
大東亜戦争をせざるを得なかった理由が
ABCD包囲網によって石油を断たれたことだ、ということを
決して忘れてはいけない。

また

○他国で原発が推進されている現状(ドイツは脱原発を修正する方向)

がある。
それは原発にメリットがあるからだ。
そのような現状にあって

○日本の原発技術は世界で最高水準

であり、
原発の安全性を高めることや、放射性廃棄物処理技術の開発において
日本が世界の中で果たすべき役割は、非常に大きい。

原発の問題こそ

○グローバルに考えるべき

で、例えば偏西風の風上にあたる韓国やチャイナには
多くの原発が存在し
今後も増える予定である。
韓国では規格に不合格の部品を使っていたことが判明して
数基の原発が停止したりしている。

危なっかしいったらない。


○地球温暖化対策としてのCO2削減

は長期的にも原発の大きなメリットである。


どのようなことにも、リスクゼロはあり得ない。
可能な限りリスクを小さくし、
メリットとデメリットを見極めていくことが重要だ。   


少なくとも、再稼働反対は脱原発とは次元が異なる話である。

再稼働を先延ばしにすればするほど、
日本のお金が失われ、国の力が弱くなってしまう。
その結果、研究開発に当てる資金や人材が不足すれば
却って、再生可能エネルギーの開発やメタンハイドレートの実用化を
遠のかせてしまうことに気づくべきだ。

イデオロギーではなく思い込みでもなく、
冷静な議論と判断をしてほしい。


以上のことを踏まえて、今回の総選挙の各党公約を読むと
多くの脱原発政党は「○年後に原発ゼロ」と掲げている。
これははっきり言って無責任だと思う。

現時点で分かっていること言えることを正直に書いているのは
自民党であろう。


夕方帰るとき、遠くに白馬方面がくっきりと見えた。
コメント
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