4月5日 (夜)
3月30日から始まった薬師寺「花会式」。練行衆たちが俗塵を断つて一日6回(6時の行法)の厳しい行で、無自覚に行っている悪行を、私たちに代わって悔過し、国家の五穀豊穣・天下泰平を祈ってくれる「修二会・花会式」のなかの「初夜」の法会のあと「鬼に追い式」がありました。
8時半に「初夜の法会」が終わるのを待って「中門」から松明を手にした5匹の鬼が現れました。火の粉を撒き散らしながら金堂前に設けられた舞台に駆け上がり駆け下り、暴れまわります。暴れるたびに火の粉が舞い、観ている参拝者の頭に降り注いできます。その度に歓声と悲鳴が起こり、知らない者同士がお互いの背中に落ちた火の粉を払いあう光景があちらこちらで展開されます(家に帰ってコートを見たら3つ穴が開いていました)
怖い鬼が目の前に立ちふさがり、火のついた松明を振り回ます、こんな勇壮な祭りを見たことがありません。
散々参拝客を怖がらせた鬼も「毘沙門天」に退治され、コソコソと逃げて行って「鬼追い式」が終わりました。その後、紅白の紙に包んだ松明を頂き、今年度の「修二会・花会式」は満願・結願しました。