旅の淡彩スケッチ便り

水絵描きと申します。旅と絵を描くことが好きです。国内外を旅行した思い出とともに旅先で描いた絵を載せています。

デンデラ野

2011年06月24日 | 旅行記

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絵は二度目の遠野旅行で泊った、たかむろ水光園の庭にある少し小ぶりの茅葺の曲り家です。このホテルの近くはデンデラ野と呼ばれています。佐々木喜善の家もすぐ近くです。

度々飢饉に襲われた遠野では、口減らしのため「姥捨て」の風習がありました。60歳を迎えた高齢者は、住み慣れた家を出て家族と別れ、このデンデラ野という所に小屋を建て集団生活をするのが村の掟だったそうです。 家を追い出された老人たちは秋の収穫期には近くの田畑に出て労働を手伝い、僅かばかりの麦や野菜などを手に入れることもあったそうですが、食べるものもろくになく、暖房設備もない掘立小屋での生活は長続きするはずもなく、厳しい冬を越せないで死んでいった人も多かったのではないでしょうか。よく見ると今はどこにでもある山間の畑になっていて、昔こんなところに悲しい物語があったとは信じられません。

タイミングよく明日25日から浅丘ルリ子、草笛光子、山本陽子などが出演する映画「デンデラ」が全国一斉に封切られるようです。どんな映画なのか興味が尽きないところです。


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4 コメント

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池があると、曲がり屋の景色も (カズノコ)
2011-06-24 12:59:40
素敵に見えますね。
映画のことは、浅丘ルリ子の特集番組で
見たと思います。一揆のような出で立ちで~それが「デンデラ野」とは、はじめて知りました。
ありがとうございます。
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カズノコさんコメントありがとうございます。 (水絵描き)
2011-06-24 19:36:29
姥捨てはよく聞く話ですがこの遠野にもあったことを行ってみて初めて知りました。もしそのときこの地に住んでいたらとっくにあの世にいっていたことでしょう。映画に出てくるのは女性ばかりということは、男は60歳前に全て亡くなっていたいうことでしょうか。
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こんばんは。 (パープル)
2011-06-25 18:52:20
水面の映り込みからも
静けさが伝わってきます。
姥捨て山の映画は以前に観ましたが、
遠野とは記憶にありませんでした。
今回の映画は何を訴えたい
のでしょうね。
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パ-プルさんおはようございます。 (水絵描き)
2011-06-26 08:17:27
映画を見ていませんのでよくわかりませんが逆境の中で生き抜く女性の逞しさを感じました。それに比べて男はだらしないですね。
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