桃井章の待ち待ち日記

店に訪れる珍客、賓客、酔客…の人物描写を
桃井章の身辺雑記と共にアップします。

2012・3・27

2012年03月28日 | Weblog
今日のこの日記を見た映画監督兼教育評論家のHさん、テレビA関連会社社長のKさん、それとウチのスペースで芝居をやったことのあるMさんは、絶対桃井が話を作っていると思うことだろう。現実に俺も入れた馬鹿っ話の中で、そんなことが起きたらあまりに嘘っぽくて、いくら嘘つきの桃井でも日記にかけないだろうと笑いあっていたのだ。でも、起きた。そんなことは起きた……今日最初にカウンターに坐ったのはMさんだ。しばらくしてHさんが顔を出した。更に数十分後、Kさんか二人の真ん中に坐った。その時点で、今日はバイトの女性スタッフもいないし、何かコレドは男景色になった。いつもは必ず一人か二人は、いや凄い日はカウンターが女性で埋まる日だったあるのに、こんな日は何故か女性客は現われない気がした。それはHさんたちも一緒で、こうなったら自棄っぽく女性がいたらできないような猥談になった。そして次に某国営放送局勤務のIさん、SミュージックのKさんたち、これまた男性客が続いたあたりで、俺も含めた四人は猥談よりひどい話題を始める。それは常連の女性客へのオマージュだったりした訳で、とても他に女性客がいたらできる話題ではない。そんな中、Hさんがオマージュを捧げた女性は、まだ今年に入って二回しか来たことのないお客さんで、Hさんはこの間来た時に偶然居合わせたのが、確かに妖しく魅力的な女性だ。でも、名前も知らないし、どんな仕事をしているのかも分からない。今度いつ来るかなんて全く予想できない。ハハハ、でも今日みたいな日、俺たちが全員帰ったら、彼女が来たりしてな……と桃井にだけそんないいことは起きる筈はないとHさんたちは笑って帰って行った。ハハハ、でも、起きたのだよ、Hさん。桃井にだけそんないいことは起きたのだ。最後のお客さんのSミュージックのKさんが帰って、俺も電車に帰るべく後片付けを始めた時にその噂の女性が現われたのだ。何時までですか?と彼女は聞く。お客さん次第ですよと俺は答える。でも、もうみんないませんね?煙草一本だけ吸ったら帰りますからと彼女はジントニを注文した後で煙草に火をつける。喫煙所代わりに使ってごめんなさいねと彼女は謝る。家じゃ主人が許してくれないもんだから。そう、結婚しているんだ?……まぁ、一応……名前教えてくれるかな?……×××……どんな字?……当てて……そうだねと俺は×××に当てはまり彼女のイメージに符合するような名前をあげ続ける。難しい名前じゃない。ごくある名前だ。だから難しい。何十個も×××をいったことだろう。漸く当たった時には既に最終電車五分前。一瞬確信犯で電車を乗り過ごそうとも思った時に、二本目の煙草を吸い終えたY子さんは帰りますねと立ち上がった。まだいいですよ。一緒に飲みましょうよという台詞をギリギリで飲み込み、彼女を見送ると最終電車まで後三分。Yさんの甘い香りを払いのけて、明かりを消し、鍵を閉め、シャッターをおろすと足をもつれさせながら地下鉄の階段から改札口へ走った。結局桃井にそんないいことはあったのかなかったのか?息が切れて分からなくなっていた。コレドのホームページのアドレスイベントスペースの使用要項などご参照ください。
[3月の予定]3/28(水)~29(木)グリーンフラッシュ公演
「4月の予定」4/6(金)~8(日)藤尾京子作演出作品  4/17(火)公演予定あり 4/18(水)パーティ 4/20(金)乃木坂de575 4/24(火)朗読イベント  4/28(土)~29(日)マサコルト公演
「5月の予定]5/1(火)予約あり 5/18(金)乃木坂de575 5/23(水)~27(日)松本祐子演出作品