緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

事務方の無理解(4)

2007年12月01日 | 医療

緩和ケアは
標榜科でもなく
大学に講座もなく
当時は、がん診療拠点病院制度も始まっておらず
さらに緩和ケア診療加算制度ができる前のことでした。

そのころ、緩和ケアというと
終末期医療であり
一次医療でした。

高次医療を目指すその大学病院にとって
緩和ケアを行うというのは
成り下がることであり
しかも、お金にならないと
一部・・特に事務方に言われました。

(元)院長が、人に優しい医療を目指すためにも
緩和ケアを導入する目的で
私を呼ぶといった時
反対勢力の管理事務部門の一部により
私の保険診療医登録を止めていたことが
後でわかりました。
色々なことが上手くいかず、(元)院長も
首をひねっていたのですが
ある時を契機にわかりました。

何でそこまでされないといけないのだろう・・
そんなに、緩和医療は高度医療機関にとって
目の敵にされるような医療なのだろうか・・
理解できませんでした。

医療事件に揺れていたこの病院では
多くの医師や看護師は
医療の質を高めたいと望んでいました。
そういう意味では、収支や
ずれた病院ブランド感に目がいっていた
当時の事務の問題だと思いますが
低俗だと感じました。

兎に角、早期からの緩和ケアの重要性を
普及させるべくコンサルテーションに歩き続けました。

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