私が、はじめて臨終の場に立ったのは
大学5年生の時でした。
病院実習が始まり、救急部を回っていました。
ある日の午後、院内にいた私達のグループは
突然、全館放送で呼び出されました。
「救急部の学生○○、○○・・・すぐ、救急外来まで」
救急部に走ると、廊下に面した椅子に
乳児を抱えた若い女性が
じっと赤ちゃんの顔を見つめ座っていました。
私達は、その様子にただならぬ雰囲気を感じながら
処置室に入っていきました。
20代の男性が横たわり、救急チームが
挿管し、点滴ラインをとっているところでした。
ちょうど、全身を撮影したX線写真が
シャーカステンにかざされました。
肋骨、腸骨、大腿骨・・複数の骨折
最後の頭部写真・・・・
頭がい骨に複数の骨折線。
さらに
頭がい底にも骨折を認めました。
(再掲;つづきます)
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