緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

標榜科の見直し

2007年05月12日 | 医療

やっと、標榜科の見直しが始まりそうです。

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記事:Japan Medicine
提供:じほう
【2007年5月11日】
厚生労働省は、必要性が指摘されている「総合的な診療能力を備えた医師」について、標榜科目の中での位置付けを検討するため、今月中にも医道審議会の専門部会を開いて議論を開始する。標榜科目に関する専門部会の開催は約10年ぶり。「総合科」を新たに標榜科目として盛り込むことの是非を検討するほか、現行の標榜科目も整理し、分かりやすい表記に見直す。同省医政局の二川一男総務課長は本紙の取材に対し、「専門部会では、現在の標榜科目を整理するとともに、(総合科など)新しく追加要望のあるものをどのように扱うか議論してもらいたい」としている。

現行の標榜科目について医政局は「増えすぎて複雑になってしまった」との認識を持っており、患者に向けて分かりやすく整理することを想定している。具体的には、現行の37の標榜科目を見直し、基本となる標榜科目を20前後まで絞り込む。その上で、基本となる標榜科目と、より詳しい治療内容を示す診療科目の2つを併記する方法などを議論する。
  医政局によると、現行の標榜科目を減らすわけではなく、詳しい治療内容を示す診療科目については一定の範囲内での自由な記載を認める考え。このため、実質的に標榜できる診療科目は現在より増えることになりそうだ。

医療法施行令(昭和二十三年政令) 
に定められた標榜科には、性病科、こう門科、気管食道科
などが未だ含まれていますが
麻酔科、総合診療科、血液内科、
代謝内分泌内科(糖尿病などをみます)
もちろん、緩和ケア科も
標榜科ではありません。

ですから、表向きの看板には
緩和ケア科と表記することはできません。
他の診療科と異なる診療体系
(コンサルテーションチームと緩和ケア病棟)で、
診療報酬も通常の診療とは異なります。
このようなわかり辛い立場にあるからこそ
明確な足場が必要なのです。

多くの緩和ケア病棟がマンパワー不足で
終末期のICUのような状況にあっても
医師が患者より先に倒れるのではないか
とうわさされるようなこともありました。

標榜科になることによって
独立した立場をとることができます。
予算、マンパワーが確保され
緩和ケアに携わる医師の所属が明確になります。
(所属には、人事はどこもこまるようで
 適当な診療科においているようです。
 いつも間借りした肩身の狭い状況におかれています。)


緩和ケア科に関しても、ここで議論されることを願っています。


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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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標榜科の見直し (まつ)
2007-05-18 11:53:37
標榜科の見直しによって、所在が明確になることは大変大事なことですね。その分責任の所在も明確になりますが、携わる先生方、看護師さん等のやる気!にも繋がるでしょうし・・・。緩和医療は益々普及し、ニーズもどんどん出てくると思いますので、緩和ケア科が早く独立した立場にて発展していくことを切に願うばかりです(益々、有賀先生はお忙しくなられると思いますが・・・)
返信する
どうも期待薄かも・・ (aruga)
2007-05-18 22:43:33
憲法改正と国民投票法案と同じで、この標榜科の見直しは外来・入院機能分化促進目的(外来機能は病院から開業医へシフトさせるために、専門診療科としての内科と一次医療としての総合科の区別化)ではないかなあと思っています。(かってな推論なのでそこは差し引いて・・)なので、また蚊帳の外になってしまうかも・・とても大事なことなのですが。
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