緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

The Bucket List

2010年05月30日 | 医療

邦題は、「最高の人生の見つけ方」
The Bucket List は、直訳すると、棺桶リスト・・

2007年、アメリカで封切られた映画。
がん治療1クール後の結果、予後半年、良くて1年と伝えられた
2人の男性が、やりたい事10のリストをかなえていきながら
最後は、家族の中に帰着するストーリー。

このDVDを次男が友人から借りてきていたところを
頼み込み、観ました。
18歳達の意外な一面を見たような気がしました。

感傷的な重いものではなく、
笑いと涙で
人生を楽しむことをテーマに描かれていたことが、
旅立った沢山の友人たちと共通していました。

2人主人公の一人が
中学生の時、棺桶リストを書いてみようという授業があって
その時は、大統領になる・・などと書いたのだけど・・
というくだりがあります。

こうしたリストはその時、その時で違ってくるものだと思いますが
映画の中では、
自分の人生に喜びを見いだせているか
他者が人生の喜びを見いだせるよう手を貸してきたか
が、大きなくくりとして出てきます。

明日は、医学部1年生の講義です。
JAMA の A Peace of my mind の日本語訳を使って
3時間討論を交えて、進めていきます。
1年生の心に、
人生の伴走者であること
痛みを感じることができる医師であることを
どれだけ意識してもらえるか
私の伝えるスキルが一番試される日です。

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4 コメント

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Unknown (missy)
2010-05-31 14:47:17
お久しぶりです。

どのA Peace of my mindなのですか?討論が盛り上がると良いですね。

>人生の伴走者であること
痛みを感じることができる医師であることを
どれだけ意識してもらえるか
私の伝えるスキルが一番試される日です。

こういう一節を読むと、ああ、良い先生が後輩を育てているんだ、、とうれしくなります。

Bucket List見ましたよ。

この系列で私の好きな映画はTuesday with Morries です。原作も良いし、映画もとっても良いです。この映画は地域の教育会のでホスピス緩和初心者向けに使われます。死に逝く人との会話を観察するにはとても良い題材です。時間があったら是非見てください。YouTubeで11回に分けてみることができます。死に対して正直な教授とぎこちなく接している元生徒。その元生徒が教授とのやり取りで接し方が変化していくところに注目してみてください。人生についても深く考えさせられます。

http://www.youtube.com/watch?v=H2I8jryI97U

もうひとつはWit
医療者の態度が患者に与える影響、、、。心が痛みます。

http://www.youtube.com/watch?v=sc-yx0HowuA&feature=related

両方とも日本語版はないようですが、、、。

PS
出版おめでとうございます。多くの医療者が参考にして緩和医療のさらなる質の向上につながると良いですね。
返信する
コメントありがとうございました。 (aruga)
2010-06-02 21:55:07
パークホームズさん
驚きました。私が、あの時のarugaだとよく気付いてくださったと感激でした。
そんなこともありましたね、ベランダ伝いに・・子供を思う気持ちは、何倍もの力を出すものなんだなあって、凄いなあって思ったことを昨日のように思い出しました。
互いに子供達も大きくなったものです。あのころからは想像がつかない頼もしさですね!
こんなところで再会できるなんて、コメントお書きくださって本当にありがとうございました
!!!
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追伸 (aruga)
2010-06-02 21:56:48
パークホームズさん
名字もお名前もお書きくださっていたので、大事をとって、ここにはアップしないでおきたいと思います。
返信する
missyさん (aruga)
2010-06-02 21:59:48
貴重な情報、ありがとうございました。
また、暖かな応援ありがとうございました。
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