プロメテウスの政治経済コラム

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米国の核リスト提出要求を北朝鮮が、なぜ「強盗のようだ」というのか

2018-09-20 19:06:08 | 政治経済

3年間の熱戦に続き65年間も冷戦下にある国家対国家が核兵器で対峙することになった。一方的な非核化要求が、いかに馬鹿げた主張であるかは明らかだ。アメリカ帝国は特別な地位にあり、他国はただ従へというのは明らかに、大小各国の対等・平等を謳った国連憲章違反である。米国の核リストの提出要求を、北朝鮮が「強盗のようだ」と一蹴したのは当然であった。

朝鮮半島で米国はオバマ前政権の時まで北朝鮮に対する核恫喝を繰り返し、戦略爆撃機による核模擬爆弾の投下演習を半ば公然と行ってきた。もし北朝鮮が朝鮮半島有事に備えた米軍の核爆弾の保管場所とリストの提出を求めたら米国はどう反応するのだろうか。「強盗のようだ」程度のコメントではおさまるまい。http://www.koryojournal.news/?p=1547

北朝鮮の非核化意志は明快だ。三代目の金正恩委員長に与えられた3大遺訓は ①南北の自主的統一②朝鮮半島の非核化③社会主義経済強国の建設である。遺訓はどんな決定よりも重い。
北朝鮮の核・ミサイル開発は大国の覇権主義のためのそれとはまったく意味が違う。アメリカ帝国の核恫喝・侵略の脅威に対抗して民族の生存と独立を守るためのやむにやまれぬ自衛措置である。だから
安全保障が担保されるなら核兵器は必要なく非核化に取り組むと重ねて表明しているのである。

米国の大手マスコミが流布し日本のマスコミが追従して報道している、高濃縮ウランとミサイル生産の継続、核爆弾を新規に製造の可能性等々のフェイクニュースは、北朝鮮の非核化意志に疑いを生じさせるための稚拙なプロパガンダに過ぎない。今、問われるべきは北朝鮮の非核化意志ではない。米国は米朝共同声明で「安全保障の提供」意志を表明し「強固な平和体制の構築」を約束した。

今、問われるべきは、米国が確約した「安全保障の提供」意志である。

 

 


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