プロメテウスの政治経済コラム

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米中貿易摩擦激化 双方持久戦の様相

2018-09-25 17:33:33 | 政治経済

アメリカから猛烈な貿易戦争を仕掛けられている中国だが、泰然自若、動じる気配がない。

陸慷報道官は、9月14日に記者の質問に対して次のように述べている(http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/1063.html)。
「中国の交渉代表は来る中米交渉で協議をまとめることを急ぐ必要はまったくない。中国人は今や次のことをはっきりと分かるに至っている。すなわち、この貿易戦争は中国が台頭する途上で避けて通れない関門であり、国内世論においても恨み辛みを抱くものがあるとしても、それは極めて正常なことである。しかしそれは、いかなる代価を払うことも惜しまないでアメリカと仲直りする(道を追求する)という中国社会の願いをまったく代弁するものではない。今後の貿易戦争が多大な実際的困難を意味するとしても、みんなで我慢するまでだ。」

中国側は、米中貿易戦争の本質を21世紀における米中関係のあり方を再定義するものと規定してる。また、米中貿易戦争を持久戦と規定し、かつての日中戦争における中国の最終的勝利の可能性を科学的に分析した毛沢東の「持久戦を論ず」を彷彿させる論法で、中国の最終的勝利を確言し、動揺する層に対して自信を持つように促している(http://www.ne.jp/asahi/nd4m-asi/jiwen/thoughts/2018/1049.html)。

中国としては、中米関係の当面する激動に慌てふためく必要はない。アメリカは貿易戦争を開始し、終了させる主導権を握ってはいるが、貿易戦争開始後の戦術的支配権を持っているわけではなく、中国としては一致団結し、一時的困難を耐え忍べば、アメリカを震撼させる陣地防御戦を勝ち取ることができる。取るに足らない貿易戦争は中国の台頭をバラバラにすることは絶対にできないし、中国の若い人々の人生をバラバラにすることなどもっとできっこない。我々は冷静かつ確固として、今回の貿易戦争を持久戦として闘い、アメリカが平等な交渉を通じて双方の経済貿易上の争いを解決することに同意し、それをもって今後両国が平等な協議で問題を解決する模範例とするようにするべきだ。中国にはその日の到来を断固として待つだけの頑張り抜く力が備わっている。」

中国は、対米経済戦争においてアメリカの挑戦を受けて立つ構えであり、当面、事態は収束に向かう気配はない。



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