プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

金正恩国務委員長とトランプ米大統領の「親書外交」の行方

2019-06-24 18:17:37 | 政治経済

 朝鮮中央通信は23日、金正恩国務委員長がトランプ大統領からの親書に目を通す写真を掲載、親書には立派な内容が盛り込まれていると金国務委員長が満足の意を表したと明らかにした。

 北朝鮮が今回のような報道をすることは極めて異例である。
北朝鮮の3大主要メディアの「労働新聞」や「朝鮮中央通信」、「朝鮮中央テレビ」は23日、トランプ大統領が金正恩委員長に親書を送ってきたと、一斉に報道した。金委員長は、親書を読んで「素晴らしい内容が書かれている」と述べ、「満足感を示した」と、「労働新聞」が1面トップで報じた。金委員長は「トランプ大統領の政治的判断能力と並々ならぬ勇気に謝意を表する」とし、「(親書の)興味深い内容を深重に考えてみる」と明らかにした(http://japan.hani.co.kr/arti/politics/33734.html)。対外用の「朝鮮中央通信」に加え、対内用の「労働新聞」と「朝鮮中央テレビ」まで動員された事実から、金委員長が「再び動き出す時」というメッセージを幹部たちと人民に伝えようとした可能性もある。

北朝鮮は、米帝国主義の理不尽な要求には、どんなに苦しくても原則を曲げない国である。米国が2月のハノイ会談決裂の原因となった一方的な「先非核化後制裁解除」論(リビア方式)以外の「何か」を朝鮮側に提示したのかも知れない。

朝中首脳会談(20~21日、平壌)や主要20カ国・地域(G20、28~29日、大阪)首脳会議、韓米首脳会談(29~30日、ソウル)などを機に、南北米中4か国による朝鮮半島平和プロセスが、再び対話と交渉の軌道に乗ることができるか注目される。

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。