プロメテウスの政治経済コラム

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ホワイト国除外 「私たちは二度と日本に屈しない」(文大統領) 韓国は全面対決の腹を固めたようだ

2019-08-03 18:57:29 | 政治経済

 私は、7月28日の当ブログで安倍政権からの報復は避けて通れない道であり、韓国は腹を固めるべきだと書いたが、朝鮮半島の恒久的平和体制の構築、南北の共同繁栄、自主的統一という歴史的大事業をやり遂げようと決心した限り、米日韓の反動勢力との血の滲む長期の闘争は避けられないと考えたからである。

 日本政府は2日午前、閣僚会議を開き日本産部品・材料などの戦略物資輸出に関連し、いわゆる“ホワイト国リスト”(輸出手続き簡素化優待国)から韓国を除外することを決めた。これに対し文在寅大統領は、この日午後に緊急国務会議を開き「挑戦に屈服すれば歴史は再び繰り返される」として「私たちは二度と日本に屈しない」と決意を語った(http://japan.hani.co.kr/arti/politics/34014.htm)。韓国は冷戦時代を通じて、米帝国主義を盟主とする西側同盟のなかで、その工業力発展を米国や日本に依存してきた。今回の事態で、先端工業分野における日本の技術優位が今なお存在することが露呈した。韓国政府は、今回の日本の措置を契機に、いわゆる“鵜飼い経済”から離脱すると決意した。鵜飼経済とは、韓国企業が日本から核心部品と材料を輸入して、半導体・ディスプレイなどを作り輸出する構造上、輸出をすればするほどその利益が日本に戻る経済構造を意味する(http://japan.hani.co.kr/arti/politics/34011.html)。文大統領は、「政府も材料・部品の代替輸入先と在庫物量の確保、基礎固有技術の導入、国産化のための技術開発と工場新増設、金融支援など企業の被害を最小化するためにできる限りの支援をする」として「材料・部品産業の競争力を高め、二度と技術覇権に振り回されないことはもちろん、製造業強国の地位を一層高める契機にする」と述べた。

 現在、世界的にアメリカ離れが始まり、そうした動きをアメリカは恫喝で押さえ込もうとしている。トルコやインドがアメリカの圧力をはねのけてロシア製の防空システムS-400を購入するのもそうした流れの中で起こった。韓国はアメリカ帝国主義とその配下の日本支配階級の妨害を撥ね退けることなしに平和・繁栄・統一の朝鮮半島を実現することができない。文大統領は「歴史に近道はあっても省略はないという言葉がある。いつかは越えなければならない山」としながら、この機会に日本を跳び越えるとの意志も明らかにした。歴史の進歩は、前に進もうとする革新勢力とこれを押しとどめようとする反動勢力との闘争を通じて実現されるのだ。

 


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