プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

10・28国民大集会  国民の声が政治を動かす 政治対決の新しい局面

2007-10-23 19:11:23 | 政治経済
こうしたなか、東京・亀戸中央公園で28日に開かれる「ストップ改憲! 許すな消費税増税! なくせ貧困! いのちとくらし・雇用を守れ10・28国民大集会」は、国民本位の政治の流れを大きくするうえで、重要な意義をもつ。今国会の最大の焦点である新テロ特措法案の審議が始まるこの時期に、平和の課題をはじめ、各分野と地域でうずまいている要求と運動を総結集した、まさに反構造改革、反軍事大国化の一大統一行動となるからである。
参院選挙後の新しい政治プロセスのもと、各分野の運動が大きな高揚を見せている。9月29日に開かれ、11万人余りが参加した教科書検定意見撤回を求める沖縄県民大会、テロ特措法の継続も新法もいらないと開かれた10・3中央集会、憲法改悪に反対する「九条の会」の広がり、米軍再編に反対する自治体ぐるみの運動、消費税増税や医療・社会保障改悪に反対する運動など、各分野・地域での要求運動が活気をみせて展開されている。それだけ国民の生活状態の悪化、平和をこわす動きが切迫していることの現われである。低賃金・非正規労働者の広がりやきびしい窓口指導でも増え続ける生活保護受給世帯、医療・介護の現場での“難民”の急増など、貧困化の苦難はますます深刻になっている。中小業者は倒産や廃業に追い込まれ、生産者米価暴落や三位一体改革による農家、地域経済の疲弊も深刻である((「しんぶん赤旗」10月21日)。

民主党はもともと、マイルドな軍事大国化と急進的構造改革を方針として自民党と競い合ってきた政党であったしかし、上記のような国民の生活状態の悪化、平和への危惧の高まりを受けて、今度の参院選に向けて大きく方針転換した。民主党がマニフェストに掲げた「3つの約束」は、年金の税負担、子ども手当の設置・支給、農家戸別所得補償であった。ほかにも教育費の5割増、公立高校授業料の無料化、医師不足解消、中小企業支援など、反構造改革的色彩の政策を打ち出した。おまけに財源問題では消費税率据え置きもうち打ち出した。軍事大国化では、テロ特措法延長反対、自衛隊のイラクからの撤兵、さらに米軍再編法反対も打ち出し、アメリカ追随の軍事大国化に反対の色彩を鮮明にした。改憲問題については、党内事情からあいまいにしたが、こうして小沢民主党は、反構造改革、反軍事大国化の線を打ち出し、安倍自民党への投票減少分をほぼ民主党が独占した。真っ向から反構造改革、反軍事大国化を主張した共産党、社民党には、回ってこなくて自民党+民主党の比例投票率が一貫して約7割弱で維持されているという意味では今回の選挙でも、保守二大政党制の枠組みはしっかり維持されている(渡辺治「安倍政権とはなんであったか?―参院選、安倍政権崩壊後の情勢―」『月刊全労連』2007年11月号)。

民主党は小泉政権時代には構造改革を競い合っていたので、自民党に愛想を尽かした票がまとまって民主党に行くことはなかった。今回の民主党への投票のかなりの部分は、構造改革の急進性を競う民主党への投票ではなく、構造改革批判の意思の表明であることは、間違いない。保守二大政党制が維持されたにもかかわらず、政治対決の新しい局面のはじまりという所以である。財界、アメリカから強まる圧力を受けながら、民主党は、国民にたいする公約を守るのか、結局支配階級に抱き込まれるかは、国民の運動と世論にかかっている。選挙制度のいっそうの改悪による大連立の恐れもないとは言えない。日米同盟、国連、憲法などが今後、具体的、現実的に問われることとなろう。漠然とした戦後民主主義や平和の意識を単に感覚のレベルではなく、概念、理論、思想のレベルでとられることができるかどうか国民の側の学習の真価が問われることになるだろう

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1 コメント

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虚偽は正当な弁護士業務だ ! (日弁)
2011-02-25 22:37:01
虚偽は正当な弁護士業務だ !

 日弁連・会長:宇都宮健児は、「虚偽(詐害行為)は正当な弁護士業務だ」と主張(議決)して、懲戒対象弁護士を擁護し、これを撤回せずに、裁判で争っております。

 弁護士を指導・監督する立場にある宇都宮健児のこの行為は、不法行為を教唆するものであり、国民への背任です。

 表向きは、社会正義の実現(弁護士法1条)を強調しながらも、裏陰では、「虚偽(詐害行為)は正当だ」と指導しているのですから.弁護士トラブルが急増するは当然です。
 
 日弁連・会長:宇都宮健児らは、提訴し、勝訴するための「虚偽は正当だ」との理念を抱き、当然のように実践する人間たちだということでしょう。

 そして、組織的な権力を得ている日弁連・会長:宇都宮健児らのこの裏影での卑劣な行為を国民は知ることができず、それをとがめる手段もないのです。

 国民は、日弁連・会長:宇都宮健児らのこの卑劣な事実を知るべきであり、この元凶者たちを排除すべきです。

法曹界に正義はありません。
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