プロメテウスの政治経済コラム

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国会答弁中の官僚に「PMの指示」 “佐川現象”に拍車

2018-02-22 18:52:31 | 政治経済

佐川宣寿・国税庁長官の罷免を求める署名が2万人に達し、霞が関の財務省本庁舎には“反佐川”のデモ隊が押しかけた。ところが、国民が怒れば怒るほど、官邸では佐川氏の評価がうなぎ登りだという。昨年の通常国会の答弁で、森友学園に国有地が格安で売却された問題をめぐり、「記録は速やかに廃棄した」との説明を堂々行ない、疑惑の拡大を食い止めたからだ。
そうした佐川礼賛ムードに拍車をかけているのが、国会答弁中の官僚に差し入れられる「PMの指示」と書かれた文書だという。(http://www.asyura2.com/18/senkyo240/msg/286.html)

「関係省庁の幹部がモリカケ問題の答弁で細かい手続きを説明すると、途中で“もっとはっきり否定せよ”といったメモが入る。そこには“PMの指示”と書かれていて、総理からダメ出しされているという意味だ。メモがくれば幹部は飛び上がって指示通りに答弁する」(某省の国会担当)「PM」とはPrime Minister(首相)の略で、官邸という言葉のかわりの符牒。

「官邸は疑惑を全否定した佐川長官の答弁を完璧だったと評価しているから、他の官僚が気に食わない答弁をすると、“佐川を見習え”という警告を込めてPMメモを出している」(ノンフィクション作家の森功氏)

これまで政権に疑惑が持ち上がると「忖度」という言葉が使われ、総理は指示していないのに官僚が勝手に推し量ってやったという印象が作られてきた。しかし、PMメモの存在は、いまや忖度ではなく、政権(政治家)が具体的な指示を出して官僚の答弁を自分たちの都合のいいように操っていることを示している。
深刻なのは、その結果、官邸の指示に唯々諾々と従うことで出世しようという“佐川現象”が広がり、権力者のために平気で国民を欺く第二、第三の佐川氏的官僚が増殖していくことだ。

安倍官邸主導は、官僚をねじ伏せ、国会論戦をウソと詭弁ではぐらかし、司法もマスコミ幹部も懐柔し、今や宗主国アメリカ政府以外は怖いもの知らずで暴走している。国の仕組みが壊れる前に民主制を取り戻せるか重大な局面が続く。




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