神奈川県労働委員会は２７日、日産自動車（本社・横浜市）が元派遣労働者３人の所属するＪＭＩＴＵ（日本金属製造情報通信労働組合）神奈川地方本部との団体交渉に応じなかったのは不当労働行為に当たると認定し、救済命令を出した。労組や弁護団は、派遣先を「使用者」だと認めた命令や裁判例はなく、争議解決に道を開く画期的命令だと評価している。
命令では元派遣労働者のＢさん（５５）と４０代のＡさんについて、日産が採用や雇い止めについて「現実的、具体的に支配、決定していた」と認定。「労使紛争を解決できる地位と権限を有している」「団体交渉で紛争を自主的に解決すべき当事者性も有する」と判断した。一方、２人が訴えていた日産車体の対応については不当労働行為と認めなかった。
２００９年３月に「派遣切り」された派遣労働者ら５人が日産自動車と日産車体に団体交渉を求めましたが、両社は「使用者でない」として拒否してきた。
（http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-02-28/2018022801_02_1.html）
