プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

「9.11事件」、「韓国哨戒艦沈没事件」  権力者の情報操作を鵜呑みにしない情報リテラシーを

2010-09-11 21:17:45 | 政治経済
ニューヨークの超高層ビルに旅客機が突っ込んだ9年前の光景は、21世紀を「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利」(日本国憲法前文)を実現する世紀にしたいと願うすべての世界の人びの夢を一気に打ち砕いた。ブッシュ米政権はアフガニスタンやイラクを舞台に「地球規模での対テロ戦争」に突き進み、ブッシュの忠犬として、英ブレアや日本の小泉らがこの戦争に直ちに馳せ参じ、無数の無辜の人びとを戦争屋の餌食にしてしまったのだ。しかし、「9.11事件」には、公にされた”事実”だけでもあまりにも疑問点が多すぎる。時間がたつにつれ、新たな謎が生まれ、当局発表の異様さを指摘する証言者も増えてきた。『週刊金曜日』の北村肇編集長は、「陰謀論とか謀略論とかいうだけで鼻白む人もいる。しかし、長年、取材現場にいると、そう認定するしかない事件とたびたび遭遇する。刑事事件の冤罪にまで広げれば、ケースはもっと多くなる。なぜ書かないのかと言われることも多い。記事にできないのは、最終的な裏付けがとれないからで、取材側の力量不足がある。だが、『権力』が総力をあげて隠蔽を図ったとき、その壁を崩すのが容易ではないのも現実だ」と書いている(2010・9・10 814号)。
大手マスコミが権力者の情報操作を鵜呑みにするだけではなく、権力者に迎合してそれを増幅し、ときには事実の隠ぺいに精を出している現代において、私たちはできるだけ多方面から情報を集め、その真贋を見抜く情報リテラシーを磨かなければならない。

「9.11事件」を巡る謎は深まるばかりである。「だれか」が「何か」を隠していることだけは、もはや疑いようがない。「9.11事件」のフレームアップが、誰によって、どこまで画策されたかを明らかにすることは、「『権力』が総力をあげて隠蔽を図ったとき、その壁を崩すのは容易ではない」。しかし、当時ブッシュやライスらの政権中枢が2001年の春から夏にかけて航空機を巻き込みマンハッタン南部を攻撃するテロ攻撃計画が進行しているという「事前情報」を知らされていたことは確かなようだ。それなら、事前に知りながら何も手を打たなかったのはなぜか。なぜ「事件発生まで知らなかった」とウソをつくのか。世界最高レベルの米空軍が、事件当日、「ハイジャック機」の迎撃にことごとく失敗し、首都圏内にまでやすやすと侵入を許したのは何故か。あれだけの死傷者を出しながら、空軍も含め政府関係者が誰一人としてその「過失」で処分されていないのはどうしてか。アフガン攻撃もイラク攻撃も9・11事件以前から計画されていたのではないのか。そもそもアルカイダがどれほどの組織か知らないが、なぜ米軍あげての「戦争」なのか。テロ容疑者を、米国内では「犯罪」として司法追及するのに、なぜ国外では「テロ戦争」を仕掛けるのか。軍産複合体の都合としか言いようがないではないか。

「韓国哨戒艦沈没事件」について、韓国の「軍民合同調査団」が北朝鮮の仕業と断定したときから、私は権力の情報操作の臭いが強いと思っていた。米韓合同演習中の哨戒艦をあの浅い海域で、共和国の潜水艦がものの見事に破断できるはずがないと思ったからである。ところが、北朝鮮バッシングすることが国民に受けが良いと思ったのか、共産党の志位委員長まで、「調査報告書は、いくつかの証拠を示しながら、『(哨戒艦は)北朝鮮製魚雷による外部水中爆発の結果、沈没した』と断定した。他国の軍艦を魚雷で攻撃するといった行為は、決して許されない無法で乱暴な軍事行為であり、日本共産党は厳しく非難する」、との談話を発表した。しかし、韓国国民の根強い疑惑の世論を意識したのか、最近の「しんぶん赤旗」(9月8日)で、米国元大使が「事故の可能性」が高いと発言したことを伝えている。米国のドナルド・グレッグ元駐韓大使は「哨戒艦『天安』の沈没は事故の可能性がある」「韓国政府がロシアの調査団の活動を妨害した」と暴露したのだ。
真相は未だ闇の中だが、これも「だれか」が「何か」を隠していることだけは、もはや疑いようがない。

権力と癒着することによって、生きている大手マスコミの情報操作に騙されてはならない。民主党代表選でも、新聞やテレビの世論調査では菅直人首相が優勢なのに、インターネット上のウェブサイトの調査では小沢一郎前幹事長が圧倒的に上回っている、という。、私たちはできるだけ多方面から情報を集め、その真贋を見抜く情報リテラシーを磨かなければ、とんでもない過ちを犯すことになりかねないのだ。




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