プロメテウスの政治経済コラム

プロメテウスは人間存在について深く洞察し、最高神ゼウスに逆らってまで人間に生きる知恵と技能を授けました。

日米同盟強化と財政負担

2005-11-12 20:16:35 | 政治経済
10月末に合意した在日米軍再編の「中間報告」の迅速な実施をめざし、政府は関係自治体との協議を開始しました。しかし、基地を抱える関係自治体はいっせいに反対の声をあげています。これ以上の日米同盟の強化、しかも日本の防衛のためではなく、アメリカの侵略戦争を目下の同盟者としてともに戦うための基地機能強化になぜ協力しなければならなのか、納得できないのは、当然ではないでしょうか。小泉政権は、埋立て承認権限の取上げなどの脅しをかける一方で地域対策費の増額などをちらつかせ、反対世論を抑え込もうと、はやくも躍起です。さらに許せないのは、基地再編にかかる費用のいっさいを日本の税金で丸抱えしようとしていることです(いわゆる思いやり予算とは別枠で特別措置の予定)。近く来日するブッシュ大統領に頭をなでられ、ニヤニヤする小泉首相を、日本国の代表にしておいて本当にいいのでしょうか。
アメリカ軍が日本に居座るのは、とても居心地がいいからです。修繕補修の高い技術力をもち、駐留経費は地位協定の義務範囲を超えて、どんどん負担してくれる、世界でこんな国はどこにもありません。東南アジアの重要拠点であった、フィリピンは、米軍が居座るなら、地代をもらう、もっと援助をほしいと正当な要求を出したところ、アメリカは、1992年に自ら出て行きました。首都圏に横田、横須賀、厚木、座間などの広大な米軍基地の居座りを許し、しかも家族の住宅、学校、運動施設まで税金で面倒をみてやる国に本当に誇りをもてますか。国民には、財政危機だからと、増税、社会保障の切捨てをせまり、外国の軍隊のためには、毎年2千数百億円もの義務のない金(思いやり予算、最近ではこれにプラスSACO経費)を惜しげもなく呉れてやる。基地公害で苦しむ人々には地域対策費でごまかす。こんな国をどうして愛せますか。
いま必要なことは、日米同盟を強化するよりも、平和の流れを強め、近隣諸国から尊敬されるような外交にこそ力を注ぐことではないでしょうか。アメリカのくびきから、自立することを真剣に考えましょう。愛すべき日本を取り戻しましょう。

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1 コメント

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はじめまして。 (hitomi)
2005-11-13 09:11:04
TBさせて頂きました。

来日のお土産が恐ろしく感じます。
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