プロメテウスの政治経済コラム

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無力な文政権も攻勢かける北朝鮮も本当に恨めしい

2020-06-17 22:09:45 | 政治経済

 南北の「常設の対話の窓口」(南北共同連絡事務所)が開設から21カ月でコンクリートの残骸になってしまった。北朝鮮の金與正第1副部長が13日に発表した談話で「遠からず、無用な南北共同連絡事務所が跡形もなく崩れる悲惨な光景を見ることになるであろう」と語った予告が実行されたのだ。

 なぜ、北朝鮮が絶交を宣言するまで怒ってしまったのか。

 文在寅政権が、民族に対して担った責務と意志をこの2年間まったく示さなかったからである。今度の反金正恩委員長ビラ散布行為は、北朝鮮の怒りを爆発させる切っ掛けになったに過ぎない。

 歴史的な板門店宣言と平壌共同宣言に署名し、8千万同胞に対して民族の運命と未来を公言した当事者として南北関係がよくなってもならなくても、それに対する全責任を負う姿勢と立場に立つのが文在寅大統領である。金與正第1副部長の17日の談話は次のように言う。

「板門店宣言2条1項には、軍事境界線一帯で拡声器放送とビラ散布をはじめとする全ての敵対行為を中止することについて明記されている。2年という長い時間、一度や二度でもなく、自分の内部で繰り広げられる反朝鮮ビラ散布を見なかった振りをして放置しておいたのは誰か。誰が見ても南朝鮮当局の責任であることが明明白白である。・・・一体、板門店宣言と9月平壌共同宣言で南朝鮮当局が履行すべき内容をまともに実行したものが一条項でもあったと言うのか。」(http://www.koryojournal.news/?p=4424

 なぜ、今日のような事態になってしまったのか。金與正第1副部長は続けて次のように言う。(http://www.koryojournal.news/?p=4424)。

 「自他が公認するような立派であった南北合意が一歩も履行できなかったのは南側が自ら自分の首に掛けた親米事大のわなのためである。南北合意文のインクが乾く前に、宗主が強迫する「韓米実務グループ」なるものをさっと受け入れて、ことごとに南北関係の全ての問題についてホワイトハウスにお伺いを立ててきた。戦争遊戯をしろと言われれば戦争遊戯をし、ハイテク兵器を買えと言われればあたふたと天文学的血税を貢ぐ時、自分らの間抜けな行動が南北合意に対する乱暴な違反につながるということを知らなかったはずではなかろう。しかし、南北合意より「韓米同盟」が優先で、「同盟」の力が平和をもたらすという盲信が南朝鮮を持続的な屈従と破廉恥な背信の道へ導いた。親米事大と屈従主義は、自滅を招く前奏曲である。

 それにしても、「米国の前で何もできない無力な韓国政府も、そのような状況をもう少し理解し、我慢して待ってくれない北朝鮮当局も恨めしい」(チョン・ギソプ開城工業団地企業協会長)。


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