「私は無実です。命の限り戦います。支援してくれた方にお礼を申し上げます」――名古屋高裁決定取り消しの報を聞いた時の奥西勝死刑囚(84)の言葉である。三重県名張の小さな集落(葛尾)の懇親会で、毒物が混入されたぶどう酒を飲んだ5人が死亡した事件から49年がたった。35歳の青年は、人生の大半を刑務所で過ごしたことになる。奥西死刑囚は、何度棄却されようとも決して諦めず、「冤罪を晴らしたい」という一念から、二次、三次と再審請求を積み重ね、2002年には遂に第七次の再審請求をする。今度の最高裁の決定で、やっと再審開始の可能性に道が開かれた。強引な取調べで「自白」させ、一度落ちたら、客観証拠や「自白」の不自然さも検証せず、ひたすら裁判官や検察の面子で冤罪がまかり通るのが日本の刑事司法の実態である。最近、裁判員制度を導入し、取り繕って見せようとしているが、日本の刑事司法制度の病根の深さは覆い隠せない。
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