Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

AKIについてPubmedで調べる方法

2014年04月04日 | 腎臓
Hildebrand AM, Iansavichus AV, Haynes RB, et al
High-performance information search filters for acute kidney injury content in PubMed, Ovid Medline and Embase.
Nephrol Dial Transplant. 2014 Apr;29(4):823-32. PMID: 24449104.


この文献の場合、要約を要約しても分からないのでやめておいて。
つまりは何をしたかというと、AKIについてPubMedを調べるときに使える式(andとかorとか$とかmeshとかを140個以上使ったやつ)を作った。
で、39の雑誌に発表された2万以上の文献(AKIについてのものが1.7%)に対して使用してみたところ、感度/特異度が95%以上になった、と。
実際に、この式を使って文献を探すと(N-アセチルシステインとか低用量ドーパミンとか)、普通に調べるよりも関連文献がたくさん見つかった。

これ、面白い。
PubMedで欲しい文献を探してもうまく見つからない、という経験は誰でもあるはず。
見つけられない理由はいろいろあるし、テクニックもいろいろあるけれど、似たようなキーワードが複数あるというのも理由の一つ。

例えば、”脳出血”について調べたいとする。
”脳”は、brain, cerebral, intracerebral, intracranialとかあるし。
”出血"は、hemorrhage, bleeding, bleedとかあるし。
さらには、hemorrhagic strokeという表現も一般的。
これをぜーんぶ調べないと、”脳出血”についての文献を網羅する(これでも網羅しないけど)ことはできない。
Meshを使えば簡単、という人もいるかもしれないけど、実際には穴だらけ。

AKIも、似たようなキーワードがたくさんある例の一つ。Acute renai failure, acute tubular necrosisとかね。

百聞は一見に如かず。
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コメント
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