日本ではそろそろインフルエンザはピークを越えたかな?
今年はH1N1が多い、という話はニュースとかで聞いていたけど、幸運なことに今のところ慈恵ICUには来ていない。
H1N1の流行はアメリカでも起こっているらしく、先週のAJRCCMにレターが載っていた。
Catania J, Que LG, Govert JA, et al.
High intensive care unit admission rate for 2013-2014 influenza is associated with a low rate of vaccination.
Am J Respir Crit Care Med. 2014 Feb 15;189(4):485-7. PMID: 24512430.
ここ数週間、自分のICUにインフルエンザが突然増えた。ほとんどがH1N1で、ワクチンを打っていない人ほど重症、という話。
ふーん、アメリカもかー、くらいに思っていたら、今日、JAMAからon-line publicationが来た。
Critically Ill Patients With Influenza A(H1N1)pdm09 Virus Infection in 2014
Lena M. Napolitano, MD, Derek C. Angus, MD, MPH, Timothy M. Uyeki, MD, MPH, MPP.
JAMA. Published online February 24, 2014.
2009年以降、H1N1は他のインフルエンザの中に埋もれていたけど、今年は65歳以下の入院例/死亡例のインフルエンザ報告例のうち60%以上がH1N1だそうだ。
で、たった2ページだけど、とてもコンパクトに重症インフルエンザの対応が書かれている。具体的には、
・インフルエンザ発症後4-5日で重症化する
・NPPVは60%の確率で挿管が必要になる
・挿管されると重症のARDS(P/F比が100以下)になりやすい
・ステロイドは使うな(言い切っている)
・二次性の細菌性肺炎(ブドウ球菌、肺炎球菌など)のカバー
・重症化したらECMOなどが可能な施設への転送を考慮
・RCTはないが、観察研究はオゼルタミビルの有効性を示している
・内服で通常量を投与しても充分に吸収される、高用量の有効性は示されていない
・PCRは、診断だけでなく、治療期間や感染防御施行期間の決定に有用かも
・治療が奏効しない場合、オゼルタミビル耐性の可能性は低い
など。
ご参考に。
今年はH1N1が多い、という話はニュースとかで聞いていたけど、幸運なことに今のところ慈恵ICUには来ていない。
H1N1の流行はアメリカでも起こっているらしく、先週のAJRCCMにレターが載っていた。
Catania J, Que LG, Govert JA, et al.
High intensive care unit admission rate for 2013-2014 influenza is associated with a low rate of vaccination.
Am J Respir Crit Care Med. 2014 Feb 15;189(4):485-7. PMID: 24512430.
ここ数週間、自分のICUにインフルエンザが突然増えた。ほとんどがH1N1で、ワクチンを打っていない人ほど重症、という話。
ふーん、アメリカもかー、くらいに思っていたら、今日、JAMAからon-line publicationが来た。
Critically Ill Patients With Influenza A(H1N1)pdm09 Virus Infection in 2014
Lena M. Napolitano, MD, Derek C. Angus, MD, MPH, Timothy M. Uyeki, MD, MPH, MPP.
JAMA. Published online February 24, 2014.
2009年以降、H1N1は他のインフルエンザの中に埋もれていたけど、今年は65歳以下の入院例/死亡例のインフルエンザ報告例のうち60%以上がH1N1だそうだ。
で、たった2ページだけど、とてもコンパクトに重症インフルエンザの対応が書かれている。具体的には、
・インフルエンザ発症後4-5日で重症化する
・NPPVは60%の確率で挿管が必要になる
・挿管されると重症のARDS(P/F比が100以下)になりやすい
・ステロイドは使うな(言い切っている)
・二次性の細菌性肺炎(ブドウ球菌、肺炎球菌など)のカバー
・重症化したらECMOなどが可能な施設への転送を考慮
・RCTはないが、観察研究はオゼルタミビルの有効性を示している
・内服で通常量を投与しても充分に吸収される、高用量の有効性は示されていない
・PCRは、診断だけでなく、治療期間や感染防御施行期間の決定に有用かも
・治療が奏効しない場合、オゼルタミビル耐性の可能性は低い
など。
ご参考に。