いつのまにやら、ブログの更新日が月曜日になっておりまして(いろいろ都合がいいので)、
先週は祝日でお休みさせていただきました。
あまり紹介したいものがなかったので、好都合だったりして。
さて、先週はCCMとICMの新しいのが出ましたね。
その中で、CCMからこれをご紹介。
Muscedere J, Rewa O, McKechnie K, Jiang X, Laporta D, Heyland DK.
Subglottic secretion drainage for the prevention of ventilator-associated pneumonia: A systematic review and meta-analysis.
Crit Care Med. 2011 Aug;39(8):1985-91. PubMed PMID: 21478738.
http://journals.lww.com/ccmjournal/pages/articleviewer.aspx?year=2011&issue=08000&article=00017&type=abstract
声門下吸引によるVAPの予防について検討した13のRCTのメタアナリシス。
合計症例数は2442例。
13の研究のうち、12でVAPの発生低下が報告されていて、リスク比は0.55。
ICU滞在日数(-1.52日)や人工呼吸日数(-1.08日)が短くなるが、
ICU死亡率(オッズ比1.01)、病院死亡率(同0.97)には影響なし。
VAPの発生って、なんか重要そうな気がするけど、それを半分に減らすのに、死亡率はまったく同じ?
さて、どう思います?
・VAPが減るので、良い。
・命を救うのがもっとも重要であり、それが全く同じでは、意味無し。
・ICU滞在日数などが減るなら、コスト的にも良いのでは。
・2000例以上のデータで、死亡のオッズ比がほぼ1では、症例数を増やしても意味がなさそう。
ふむ。
PubMedを見ていて気がつきましたが、
このグループ(よく見たら、つまりはカナダのClinical Trials Group)、この話題に関していろいろ出してますね。
例えば、
Muscedere JG, Day A, Heyland DK.
Mortality, attributable mortality, and clinical events as end points for clinical trials of ventilator-associated
pneumonia and hospital-acquired pneumonia.
Clin Infect Dis. 2010 Aug 1;51 Suppl 1:S120-5. Review. PubMed PMID: 20597661.
http://cid.oxfordjournals.org/content/51/Supplement_1/S120.abstract
レビューだけど、
VAPの発生は死亡率にはほとんど影響しないことをシステマティックレビューで示してます。
Heyland DK, Muscedere J, Drover J, Jiang X, Day AG; the Canadian Critical CareTrials Group.
Persistent organ dysfunction plus death: a novel, composite outcome measure for critical care trials.
Crit Care. 2011 Mar 18;15(2):R98. [Epub ahead of print] PubMed PMID: 21418560.
http://ccforum.com/content/15/2/R98/abstract
自分たちが行った栄養に関するRCT(REDOX study)のデータベースを使って、
アウトカムを死亡(moratlity)だけではなく、臓器不全(人工呼吸器とか透析依存、persistent organ dysfunction, POD)も追加すると、アウトカムの発生頻度が27%から46%に増加して、必要な症例数が1232から572に減少するよ、という文献。
20世紀はなんでもかんでも28日死亡率だったけど、90日とか180日とか、もっと長く経過を見ないといけない、という話になり、最近では患者さんのQOLも評価しようとか言われてる。
今後は、RCTのアウトカムも変わっていくのかしら。
まあ、確かにねー、
敗血症の治療中に脳梗塞になっちゃって、気切されて転院、なんてのも病院死亡率には含まれないですもんね。
そう考えると、死亡率には全然影響しなくても、VAPの予防は一所懸命した方がいいのかな。
ということで、慈恵ではちょっと前からカフ上吸引付きの挿管チューブが導入されているのですが、そもそもこれは典型的なVAPだ、と思うことが少ないので、実感はあまり。。。
先週は祝日でお休みさせていただきました。
あまり紹介したいものがなかったので、好都合だったりして。
さて、先週はCCMとICMの新しいのが出ましたね。
その中で、CCMからこれをご紹介。
Muscedere J, Rewa O, McKechnie K, Jiang X, Laporta D, Heyland DK.
Subglottic secretion drainage for the prevention of ventilator-associated pneumonia: A systematic review and meta-analysis.
Crit Care Med. 2011 Aug;39(8):1985-91. PubMed PMID: 21478738.
http://journals.lww.com/ccmjournal/pages/articleviewer.aspx?year=2011&issue=08000&article=00017&type=abstract
声門下吸引によるVAPの予防について検討した13のRCTのメタアナリシス。
合計症例数は2442例。
13の研究のうち、12でVAPの発生低下が報告されていて、リスク比は0.55。
ICU滞在日数(-1.52日)や人工呼吸日数(-1.08日)が短くなるが、
ICU死亡率(オッズ比1.01)、病院死亡率(同0.97)には影響なし。
VAPの発生って、なんか重要そうな気がするけど、それを半分に減らすのに、死亡率はまったく同じ?
さて、どう思います?
・VAPが減るので、良い。
・命を救うのがもっとも重要であり、それが全く同じでは、意味無し。
・ICU滞在日数などが減るなら、コスト的にも良いのでは。
・2000例以上のデータで、死亡のオッズ比がほぼ1では、症例数を増やしても意味がなさそう。
ふむ。
PubMedを見ていて気がつきましたが、
このグループ(よく見たら、つまりはカナダのClinical Trials Group)、この話題に関していろいろ出してますね。
例えば、
Muscedere JG, Day A, Heyland DK.
Mortality, attributable mortality, and clinical events as end points for clinical trials of ventilator-associated
pneumonia and hospital-acquired pneumonia.
Clin Infect Dis. 2010 Aug 1;51 Suppl 1:S120-5. Review. PubMed PMID: 20597661.
http://cid.oxfordjournals.org/content/51/Supplement_1/S120.abstract
レビューだけど、
VAPの発生は死亡率にはほとんど影響しないことをシステマティックレビューで示してます。
Heyland DK, Muscedere J, Drover J, Jiang X, Day AG; the Canadian Critical CareTrials Group.
Persistent organ dysfunction plus death: a novel, composite outcome measure for critical care trials.
Crit Care. 2011 Mar 18;15(2):R98. [Epub ahead of print] PubMed PMID: 21418560.
http://ccforum.com/content/15/2/R98/abstract
自分たちが行った栄養に関するRCT(REDOX study)のデータベースを使って、
アウトカムを死亡(moratlity)だけではなく、臓器不全(人工呼吸器とか透析依存、persistent organ dysfunction, POD)も追加すると、アウトカムの発生頻度が27%から46%に増加して、必要な症例数が1232から572に減少するよ、という文献。
20世紀はなんでもかんでも28日死亡率だったけど、90日とか180日とか、もっと長く経過を見ないといけない、という話になり、最近では患者さんのQOLも評価しようとか言われてる。
今後は、RCTのアウトカムも変わっていくのかしら。
まあ、確かにねー、
敗血症の治療中に脳梗塞になっちゃって、気切されて転院、なんてのも病院死亡率には含まれないですもんね。
そう考えると、死亡率には全然影響しなくても、VAPの予防は一所懸命した方がいいのかな。
ということで、慈恵ではちょっと前からカフ上吸引付きの挿管チューブが導入されているのですが、そもそもこれは典型的なVAPだ、と思うことが少ないので、実感はあまり。。。