と言いながら、これも補液関係といえば補液関係。
Harrois A, Baudry N, Huet O, et al.
Norepinephrine Decreases Fluid Requirements and Blood Loss While Preserving Intestinal Villi Microcirculation during Fluid Resuscitation of Uncontrolled Hemorrhagic Shock in Mice.
Anesthesiology. 2015 Mar 17. PMID: 25782753.
ネズミの実験。尻尾を切って出血性ショックにして、放置するか、補液で血圧を維持するか、補液とノルアドで血圧を維持するか、で複数の群に分けて、回腸粘膜を生体顕微鏡を用いて観察。補液だけで管理するよりもノルアドを併用した方が、補液量が減少して(当然)、出血量が減少して(凝固因子を薄めないのでこれも当然)、回腸粘膜の微小循環は同程度だった。
ここ10年、いや20年だろうか、世の中、補液は少ない方がいいかもという文献で溢れている。動物実験とはいえ、シンプルな研究デザインで実際の出血性ショックを模したこの研究もその一つ。
手術中の低血圧も、循環血液量減少性ショックの要素が大きい(少なくともそう考えて麻酔科医は補液をしているはず)。慈恵ICUでは術後の患者さんを毎日受け入れているので、術中のバランスが3000だ5000だという患者さんをよく見る。でも、あと5年か10年したら、今とは全然違う術中管理の時代が来るかもしれない。
バブルの頃の映像を見て、昔の女性は眉毛が太かったなーと笑うように、今の麻酔チャートを見て、昔はたくさん補液したよねーと笑う時代が来たりして。
Harrois A, Baudry N, Huet O, et al.
Norepinephrine Decreases Fluid Requirements and Blood Loss While Preserving Intestinal Villi Microcirculation during Fluid Resuscitation of Uncontrolled Hemorrhagic Shock in Mice.
Anesthesiology. 2015 Mar 17. PMID: 25782753.
ネズミの実験。尻尾を切って出血性ショックにして、放置するか、補液で血圧を維持するか、補液とノルアドで血圧を維持するか、で複数の群に分けて、回腸粘膜を生体顕微鏡を用いて観察。補液だけで管理するよりもノルアドを併用した方が、補液量が減少して(当然)、出血量が減少して(凝固因子を薄めないのでこれも当然)、回腸粘膜の微小循環は同程度だった。
ここ10年、いや20年だろうか、世の中、補液は少ない方がいいかもという文献で溢れている。動物実験とはいえ、シンプルな研究デザインで実際の出血性ショックを模したこの研究もその一つ。
手術中の低血圧も、循環血液量減少性ショックの要素が大きい(少なくともそう考えて麻酔科医は補液をしているはず)。慈恵ICUでは術後の患者さんを毎日受け入れているので、術中のバランスが3000だ5000だという患者さんをよく見る。でも、あと5年か10年したら、今とは全然違う術中管理の時代が来るかもしれない。
バブルの頃の映像を見て、昔の女性は眉毛が太かったなーと笑うように、今の麻酔チャートを見て、昔はたくさん補液したよねーと笑う時代が来たりして。