Dr内野のおすすめ文献紹介

集中治療関連の文献紹介が主な趣旨のブログ。
しかし、セミリタイアした人間の文献紹介なんて価値があるのか?

ESICM2024

2024年10月10日 | EBM関連
昨日終了、今年はバルセロナだったそうだ。
今年はJAMAから今朝送られてきた分だけみたいだ。例年より少ない印象。CCRが影響してたりするのかな。

Restrictive vs Liberal Transfusion Strategy in Patients With Acute Brain Injury
The TRAIN Randomized Clinical Trial

脳損傷(頭部外傷、SAH、脳出血)での輸血はHb<7より<9の方が神経予後が良い。

Effect of Tele-ICU on Clinical Outcomes of Critically Ill Patients
The TELESCOPE Randomized Clinical Trial

Tele-ICUによるICU専門医の毎日の回診と毎月のフィードバックはICU在室日数を減らさない(有意ではないが延長)。

Extracorporeal Blood Purification and Acute Kidney Injury in Cardiac Surgery
The SIRAKI02 Randomized Clinical Trial

非緊急の心外手術中の血液浄化療法は術後のAKIを減らす。

Frequency of Screening and Spontaneous Breathing Trial Techniques
A Randomized Clinical Trial

SBTをT-pieceでするかPSでするか、スクリーニングを1日1回するか高頻度でするか、の2x2のRCT。基本的にはどちらも有意差なし。

どの研究も熟読する価値あり、という印象。それって珍しいかも。普通は「まあそうだよね」と思うのがあるのに。
輸血の域値はだんだん分からなくなってきたし、
初めてのtele-ICUのRCTはネガティブだし、
Double-blindの血液浄化て何?と思うし、
2x2のRCTでinteractionがあったってほぼ見たことないし。

ちなみに、ESICMは去年一昨年も発表されるのはアメリカの雑誌(つまりNEJMとJAMA)だけ。そしてほとんどはJAMA。ちょっと不思議。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« TIGRIS trialが年末か年始に... | トップ | AIを活用したカルテ記載と医... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

EBM関連」カテゴリの最新記事