学会直前だというのに何やってんだと言われそうですが。
習慣なので。
さっさと終わらせますので、お許しを。
Zarychanski R, Abou-Setta AM, Turgeon AF, et al.
Association of hydroxyethyl starch administration with mortality and acute kidney injury in critically ill patients requiring volume resuscitation: a systematic review and meta-analysis.
JAMA. 2013 Feb20;309(7):678-88. PMID: 23423413.
HESとそれ以外の補液を比較した38のRCTについてのメタアナリシス、合計10880症例。HESを使うと死亡率が1.07倍で、有意差はギリギリなし。ただし、Boldtの7研究を除くと1.09倍で有意差が出る。AKIが1.27倍増え、RRTの必要率も1.32倍増える。
Haase N, Perner A, Hennings LI, et al.
Hydroxyethyl starch 130/0.38-0.45 versus crystalloid or albumin in patients with sepsis: systematic review with meta-analysis and trial sequential analysis.
BMJ. 2013 Feb 15;346:f839. PMID: 23418281
敗血症患者に対してHES 130とそれ以外の補液を比較した9つのRCTのメタアナリシス、合計3456症例。全体として死亡率は上げなかったが、質の低い研究を除いたら1.11倍で有意差が出た。RRTの必要率が1.36倍増え、AKIが1.18倍増え、輸血の必要頻度が1.29倍増えた。
同じ話題の文献が同時に出たよシリーズ的な感じ。
これで日本のHES 70が有益だったら、ちょっとビックリ。ただし、有害と示された研究は、僕の知る限りではない。
さっさと本題に。
JAMA Internal Medicine(まだ慣れない名前)のresearch letter。
Au S, Khandwala F, Stelfox HT.
Physician Attire in the Intensive Care Unit and Patient Family Perceptions of Physician Professional Characteristics.
JAMA Intern Med. 2013 Feb 18:1-2. [Epub ahead of print] PMID: 23420343.
カナダの3つのICUで、患者家族にICUの医者の服装についてどう思うかを調査。
まず、外見に関連する10の因子(年齢、性別、人種、きちんとした服装かどうか、顔のピアス、見えるタトゥー、医者っぽい服装、白衣、見える名札、全体的な第一印象)について、重要かどうかについてたずねた。
次に、4パターンの服装(白衣、手術着、スーツ、カジュアルな服)をした医者の写真を見せて、どんな印象を受けるか(知識がありそう、能力がありそう、正直そう、患者をよく診てくれそう)についても調査。
その結果、
・501人の家族のうち、337人(67%)が参加してくれた
・患者のAPACHE IIの平均は24、31%が呼吸不全
・ICU入室後、中央値で3日後に調査
・最初に医者に会ったときに重要だと思う因子トップ3は、名札(77%)、きちんとした服装(65%)、医者っぽい格好(59%)
(医者っぽい服装とは白衣か手術着のことらしい)
・タトゥーやピアスがダメと答えたのは4割以下
・白衣が重要と答えたのは32%だけ
・しかし、写真を見せた感想は、白衣を着た医者がもっとも知識がありそうで正直そうだった
・手術着は能力がありそうに見えて、患者をよく診てくれそうには見える(白衣と同程度)
・全体として一番良いのは、白衣(52%)、手術着(24%)、スーツ(13%)、カジュアル(11%)
さて。
白衣は重要かと聞くとそれほどでもないと答えるけど、写真を選ばせると白衣が一番になる、というのは面白い。
無意識、深層心理、植え付けられたイメージ?
慈恵では青紫のユニフォーム。白衣にしますか、と言われても、ちょっとねー。
ちなみに、僕が留学していたオーストラリアの病院では、医療従事者は全員私服で、職業によって色が異なる名札をつけていた。私服と言っても、医者はちょいフォーマルな格好で、ジーパンやひらひらスカートはいなかったけど。
白衣という習慣が無いところでは、同じ調査をしても結果は変わるのかな。
今回の調査項目には、親しみやすい、話しやすい、という項目は無かったみたいだし。
ちょっとヘッドアップした患者さんの右側(ベッドの左側)から声をかけると、ちょうど医者の左胸の名札が患者さんの目の前に来るので、最初に挨拶するときは、まず間違いなく名札を見る。
患者さんにとっても家族にとっても、名札は重要そうだ。
名札をつけてない皆さん、ちゃんとつけましょうね。
習慣なので。
さっさと終わらせますので、お許しを。
Zarychanski R, Abou-Setta AM, Turgeon AF, et al.
Association of hydroxyethyl starch administration with mortality and acute kidney injury in critically ill patients requiring volume resuscitation: a systematic review and meta-analysis.
JAMA. 2013 Feb20;309(7):678-88. PMID: 23423413.
HESとそれ以外の補液を比較した38のRCTについてのメタアナリシス、合計10880症例。HESを使うと死亡率が1.07倍で、有意差はギリギリなし。ただし、Boldtの7研究を除くと1.09倍で有意差が出る。AKIが1.27倍増え、RRTの必要率も1.32倍増える。
Haase N, Perner A, Hennings LI, et al.
Hydroxyethyl starch 130/0.38-0.45 versus crystalloid or albumin in patients with sepsis: systematic review with meta-analysis and trial sequential analysis.
BMJ. 2013 Feb 15;346:f839. PMID: 23418281
敗血症患者に対してHES 130とそれ以外の補液を比較した9つのRCTのメタアナリシス、合計3456症例。全体として死亡率は上げなかったが、質の低い研究を除いたら1.11倍で有意差が出た。RRTの必要率が1.36倍増え、AKIが1.18倍増え、輸血の必要頻度が1.29倍増えた。
同じ話題の文献が同時に出たよシリーズ的な感じ。
これで日本のHES 70が有益だったら、ちょっとビックリ。ただし、有害と示された研究は、僕の知る限りではない。
さっさと本題に。
JAMA Internal Medicine(まだ慣れない名前)のresearch letter。
Au S, Khandwala F, Stelfox HT.
Physician Attire in the Intensive Care Unit and Patient Family Perceptions of Physician Professional Characteristics.
JAMA Intern Med. 2013 Feb 18:1-2. [Epub ahead of print] PMID: 23420343.
カナダの3つのICUで、患者家族にICUの医者の服装についてどう思うかを調査。
まず、外見に関連する10の因子(年齢、性別、人種、きちんとした服装かどうか、顔のピアス、見えるタトゥー、医者っぽい服装、白衣、見える名札、全体的な第一印象)について、重要かどうかについてたずねた。
次に、4パターンの服装(白衣、手術着、スーツ、カジュアルな服)をした医者の写真を見せて、どんな印象を受けるか(知識がありそう、能力がありそう、正直そう、患者をよく診てくれそう)についても調査。
その結果、
・501人の家族のうち、337人(67%)が参加してくれた
・患者のAPACHE IIの平均は24、31%が呼吸不全
・ICU入室後、中央値で3日後に調査
・最初に医者に会ったときに重要だと思う因子トップ3は、名札(77%)、きちんとした服装(65%)、医者っぽい格好(59%)
(医者っぽい服装とは白衣か手術着のことらしい)
・タトゥーやピアスがダメと答えたのは4割以下
・白衣が重要と答えたのは32%だけ
・しかし、写真を見せた感想は、白衣を着た医者がもっとも知識がありそうで正直そうだった
・手術着は能力がありそうに見えて、患者をよく診てくれそうには見える(白衣と同程度)
・全体として一番良いのは、白衣(52%)、手術着(24%)、スーツ(13%)、カジュアル(11%)
さて。
白衣は重要かと聞くとそれほどでもないと答えるけど、写真を選ばせると白衣が一番になる、というのは面白い。
無意識、深層心理、植え付けられたイメージ?
慈恵では青紫のユニフォーム。白衣にしますか、と言われても、ちょっとねー。
ちなみに、僕が留学していたオーストラリアの病院では、医療従事者は全員私服で、職業によって色が異なる名札をつけていた。私服と言っても、医者はちょいフォーマルな格好で、ジーパンやひらひらスカートはいなかったけど。
白衣という習慣が無いところでは、同じ調査をしても結果は変わるのかな。
今回の調査項目には、親しみやすい、話しやすい、という項目は無かったみたいだし。
ちょっとヘッドアップした患者さんの右側(ベッドの左側)から声をかけると、ちょうど医者の左胸の名札が患者さんの目の前に来るので、最初に挨拶するときは、まず間違いなく名札を見る。
患者さんにとっても家族にとっても、名札は重要そうだ。
名札をつけてない皆さん、ちゃんとつけましょうね。