BOSSの壷

"Southern Valley" の日常とBOSSの《壷》をお伝えします。

水の匂いを嗅ぐ名人

2012-12-30 14:08:35 | ご報告
以前、何かの話で「私は、その道の達人を見つけるのが得意」と我田引水した。
そして今回もまた、「その道の達人」と出逢い、運命をかけて成功した(たぶん)。

地下水は目に見えない。その水脈も深さも解らない。
もちろん、化学的な方法で水道(みずみち)を探索することは可能なのだろうが、
やはり今でも「達人の勘」に頼ることが多いそうだ。

達人とは、付け焼き刃で到達できる領域ではない。
達人と呼ばれるには膨大に積み重ねた実績と経験が必要なのだが、
さらには研ぎ澄まされたセンスも必要なのだと思う。

夕陽が丘の「4丁目」と呼ばれる公共スペースに、
バンブーハウス前の「井戸1号」に続いて「井戸2号」の掘削を予定していた。
井戸1号でお世話になった業者さんに下見に来てもらっていたが、
達人いわく、「今度の場所は水の出る確立が非常に低い」との意見を受けていた。
それでも「深く掘れば何とかなるだろう」との言葉を信じて作業日を決めて別れる間際のことだった。
「あそこの古井戸らしき物、水、出ませんよねぇ?」と私。
同時に、古井戸の方に目をやった達人の目がキラリと光ったのを、
「達人ハンター」の私は見逃さない。
そう、私は何ごとも自分だけでは出来ない「他力本願」の人間。
それでも普通以上の事をヤリたい私は達人の発見と出逢いに敏感なのだ。

達人は小走りで「古井戸らしき物」に駆け寄り、フタを開けて中を覗き込んだ。
メジャーを取り出して水面までの距離と水深を計り、
メジャーについた水滴の匂いを嗅いだり舐めたりした。
「これ、おそらく大きな水脈ですよ。水、豊富に出ますよ」~けっこう大声だった。
その声の調子で私は「水脈、ここに有り!」と確信した。



後日、達人がポンプを設置した。「30分も汲み上げて枯れなければ水が有るということです」。
30分どころか、3日に渡って一日6時間以上水を出しっぱなしにしても水は枯れること無く、
水深を計ってもほとんど減らない。

地主のケンさんも、近隣の人も存在は知ってはいたが水の出る風景を知る由もなかった古井戸。
達人の確かな眼力によって見事復活を遂げたのでありました。良かった良かった。



2012年も後わずか。
来年はどんな達人に出会えるのだろうか。




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