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勤労感謝の日と農業

2019-11-21 20:11:40 | コラム

こんにちは、ダンワールドです。

 

11月23日は勤労感謝の日。法律では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」という趣旨が記されています。

 

戦前は新嘗祭(にいなめさい)の祝日でした。新嘗祭は、天皇が新穀を天地の神に供え、自らも食される祭りでした。

 

稲の豊かな実り、神の恵みに感謝する行事です。秋のとりいれを終わった農家では、五穀豊穣を感謝して、祝っていました。一陽来復(いちようらいふく)を祈る民俗行事の冬至祭りにも由来するようです。戦後は、農家だけでなく、全国民が勤労を祝う日となりました。

 

新嘗祭の「嘗」という字は、単に「なめる」を意味するだけではないようです。「旨」の字が示すように、旨(うま)いものを味わう、ニュアンスがあるのだとか。新米のおいしい季節にふさわしい字です。

 

11月下旬ごろは、各地の農家は冬支度に入るころです。地域によっては田んぼで稲を干す「はさかけ」の光景が見られます。

 

日本の国民一人あたり年間のコメ消費量は年々減る傾向にあります。農業では担い手が減り、高齢化も進んでいます。農村地帯の景観もだんだんと変わってきています。市場原理とは別に、国土や環境の保全に果たす農業の役割をどう維持していけばいいのか。大きな問題です。

 

ご飯のとき「頂きます」と唱えますが、昔は「お百姓さんに感謝の気持ちで」と、教えられたそうです。勤労感謝の日に「文化と環境を守る」という役目を担う水田に感謝の気持ちを持ちたいですね。