昔から伝わるヨガのテクニックの一つに、「ムーラ・バンダ」というものがあります。
これは、簡単にいえば、肛門のあたりを引き締めることです。
ムーラ・バンダのムーラとは、サンスクリット語で「基盤」「根っこ」を意味します。
一方、バンダは「締める」「閉じこめる」といった意味があります。
ヨガのレッスンでは、インストラクターが「肛門をしめましょう」と呼びかけることがありますが、これは骨盤や脚をまっすぐ立てて姿勢を整えるとともに、ムーラ・バンダをするという狙いがあります。
ムーラ・バンダで意識するのは、正確にいうと、肛門より少し前の会陰(えいん)という部分です。
この場所は、ヨガでは大地と向き合う場所であり、体と心の土台だと言われています。
第1チャクラの「ムーラダーラチャクラ」もここにあります。
ムーラ・バンダを行うことで、足がしっかりと地に着くようになり、体の基盤が強くなって安定するとされます。
ヨガには、このムーラ・バンダ以外にも、いくつかのバンダがあります。
バンダは体内のエネルギーが外に漏れないように、体の要所を引き締めることであり、下腹部を意識した「ウディヤナ・バンダ」などがあります。
これらのバンダを意識してヨガをすると、体の軸が強くなり、ぶれにくい身体をつくることができます。
また、日常生活でもバンダをふまえた立ち振る舞いをキープすることで、姿勢改善や歪みの改善につながるとされます。
代謝アップにもつながりますので、ぜひ、バンダを意識してみてみましょう。