ダンワールドから皆さまへ

体と心と脳の健康づくり
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土地と食習慣

2016-04-30 15:41:09 | コラム

こんにちは、ダンワールドです。

 

「身土不二」(しんどふに)という言葉をお聞きになったことはありますか?

自分の体(身)と生まれ育った場所(土)は密接に関わっている、ということを意味しています。

 

最近、食文化に関して、この身土不二という考え方が注目されているようです。

この考え方によれば「生まれ育った土地の食べものが、いちばん体に合う」ということになります。

 

日本人は昔から、高温多湿の土地に暮らしてきました。

日本列島は農耕に適した気候・風土であり、その恩恵として、米を主食に、野菜や海藻などを副食にして生活してきました。

 

こうして築いた食文化では、たんぱく質は豆類や魚介類から摂取していました。

牛などは労役用として飼育するものであり、肉を食べるのが主な目的はありませんでした。

その根底には、日本人の体質には肉食がそれほどあっていないと感じていた面もあるのはないでしょうか。

 

しかし、戦後、食の欧米化が進み、肉の摂取量が増加。

それに伴い、腸のトラブルが増えてきました。

 

また、日本人が海外に暮らしたときは、食べものにかなり気を使わないと、病気になりやすくなるといいます。

 

これこそ、身土不二という言葉が「食」にも当てはまることを示しています。

 

その一方で、日本の伝統料理は健康度が高いとして、各国の料理に取り入れられるケースも増えています。

せっかくの食文化をもう一度見直したいですね。


認知予備力

2016-04-27 09:00:00 | コラム

こんにちはダンワールドです。

 

アメリカの修道女が参加・協力している「ナン(修道女)・スタディ」という有名な研究があります。

1986年に始まり、現在も進行しているという優れた研究プロジェクトで、老化と脳の関係を多角的に分析するうえで大きな成果をあげています。

 

とくに世界的に注目されている成果の一つが、認知症に関する研究です。

修道女たちの認知機能や生活習慣を記録し、亡くなった後は脳を解剖して調査するというもの。

これまでの調査の結果、生前は認知症が見られなかったのに、献脳を解剖してみたら、脳の中ではアルツハイマーの症状が進行していた、という修道女の存在が多く確認できました。

 

例えば、ある修道女は、脳の解剖では重度のアルツハイマーのような状態でしたが、亡くなるまで精神機能、身体機能には衰えがまったく認められず、生前の認知能力テストでも年齢の標準値を上回る高得点をマークしていました。

 

こうした修道女の生前の生活記録などを専門家が調べたところ、言語能力が高く、言葉が達者な人は、年をとっても認知症になりにくいという傾向が確認できたといいます。

とくに、若いころに高度な文章執筆力・表現力を発揮していた人は、認知症になる確率が低かったそうです。

 

老化に伴い脳が萎縮などを起こしても、脳の働きを維持する力があれば、元気でいられるとされます。

そのような力のことを「認知予備力」と呼びますが、若いうちに言語能力を鍛えることは、認知予備力の向上につながるのかも知れません。

健康的な老後のためにも、ふだんから脳活性に取り組みたいですね。


水分補給しましょう!

2016-04-21 08:00:00 | コラム

こんにちは、ダンワールドです。

 

みなさんは、ふだん十分に水分をとっていますか?

水分は、私たちの体の60%を占め、体の中で極めて重要な働きをしています。

例えば、次のような働きがあげられます。

(1)体内の様々な物質を溶かす

(2)栄養素を運搬する

(3)老廃物を取り除く

(4)化学反応を円滑に行わせる

(5)体温調節

 

体の60%を占める水分のうち2%が失われると、それだけで運動能力が低下し始めるとされます。

3%失われると、頭がボーっとしたり、食欲不振に陥ったりといったトラブルが出やすくなります。

4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。

10%以上になると、死にいたることもあるといいます。

 

注意しなければならいのは、年齢を重ねるごとに水分が減る傾向があることです。

平均すると、水分の体に占める割合は赤ちゃんが約75%、子供は約70%、成人では約60%、高齢者では50%になります。

しかも、年齢が上になるほど、水分不足があってもそれをあまり感じにくくなるそうです。

 

私たちは毎日、息や汗、排泄などで1日2リットル以上もの水分を失います。

その分だけ水分を補給してあげる必要があります。

「1、2日食べなくても死にはしない」と言われるように、食べ物に関しては食べなくても蓄えた脂肪で補うことができますが、水分はそうはいかないのですね。

 

これから夏に向けて汗を多くかくようになります。

日々こまめな水分補給を心がけたいですね!


上座と下座

2016-04-04 10:00:53 | コラム

こんにちは、ダンワールドです。

 

宴会や会議の席で、お客様を部屋のどこにお通しすべきか、そして、自分はどこに座るべきか、迷うことってありませんか?

 

伝統的な流儀では、お客様が座る場所は「上座」、招く側が座る場所を「下座」と呼びますが、上座・下座の判断は、和室の場合であれば、床の間と床脇棚の位置が基本となります。

 

床の間を背にした席が上座となり、次に高い席は床の間を脇にするところで、客位と呼びます。迎える側(ホスト)が座るのは、この反対側で、主位といいます。つまり、「床の間」が基準です。

 

床の間の起源については諸説あるようですが、そのなかの一つに、「押板」を起源とする説があります。桃山時代から江戸時代初期にかけて、押板とよばれる板の上に、仏画像とともに三具足(瓶・燭台・香炉)を飾り、礼拝していました。その後、仏画像に代わり、高僧の墨蹟などが掛けられるようになります。こうして神聖な空間としてあつかわれてきた床の間に近い場所が、上座として認知されるようになった、というのです。

 

一方、洋室においては、出入りロから遠い席が上座、近い席が下座と判断するのが妥当なようです。また、一般的に日本では向かって右が上位ですが、西洋では向かって左が上位とされています。

 

ただ、「お客様が上座」が原則であるとはいえ、その場の状況にあわせて柔軟に判断しなければなりません。例えば、部屋から見る景色が素晴らしい場合は、その席にお客様を通すほうがいいでしょう。冷暖房の風の当たり方も要チェックです。基本をわきまえつつ、臨機応変に対応したいですね。