活かして生きる ~放禅寺の寺便り~

娑婆世界を生きる智慧/おシャカ様・禅・坐禅・法理・道のこと

心の置き所

2023年01月22日 | 坐禅

「坐禅の仕方」は「普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)」に記されている通りです。

 

ここに大事な事があります。

 

如浄(にょじょう)禅師が道元禅師に「坐禅の要訣」を授けられました。

 

「元子(げんす)坐禅の時は心を左掌に置け」と。

 

「左掌」とは”左の手の平”ということです。

 

このことは「古術」です。

 

よく坐禅の指導者が下腹に力を入れよといいますが、ここのこと(左掌)なのです。

 

その「妙所」が分からずに気張る方がありますが、その心がかえって邪魔物となるのです。

 

「坐の功」を積めば「心を左掌に置く」という意思もなくなり、法身(ほっしん)遂に「坐そのもの」に化して来ます。

 

そして「坐」というものも遂になくなります。

 

これが「大事打開」ということです。

 

このことは、やって證するより外はありません。