「坐禅の仕方」は「普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)」に記されている通りです。
ここに大事な事があります。
如浄(にょじょう)禅師が道元禅師に「坐禅の要訣」を授けられました。
「元子(げんす)坐禅の時は心を左掌に置け」と。
「左掌」とは”左の手の平”ということです。
このことは「古術」です。
よく坐禅の指導者が下腹に力を入れよといいますが、ここのこと(左掌)なのです。
その「妙所」が分からずに気張る方がありますが、その心がかえって邪魔物となるのです。
「坐の功」を積めば「心を左掌に置く」という意思もなくなり、法身(ほっしん)遂に「坐そのもの」に化して来ます。
そして「坐」というものも遂になくなります。
これが「大事打開」ということです。
このことは、やって證するより外はありません。