CORRESPONDANCES

記述内容はすべてBruxellesに属します。情報を使用する場合は、必ずリンクと前もっての御連絡をお願いします。

Barbara ナント

2015年10月16日 21時56分47秒 | Barbara訳詩集

家出した父が危篤だという突然の知らせ。
ナントの病院に駆けつけた時には、すでに息を引き取っていた。
見知らぬ街、ナントには、雨が降っていた。・・・
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小雨降る ナントの街
沈む心に 暗い空

    それは1年前 同じような朝
    初めて駅に 降り立った時
    ナント 見知らぬ街の 見知らぬ雨に
    おびえるように あとずさりしていた

        マダム 来てやって下さい
        25番地 グランジュオールー
        急いでください 危篤なんです

    家族を捨てて 私を捨てて
    勝手気ままに 生きていたはずの父よ
    うらみつらみと 幼い思い出
    雨の向こうで ただ揺れ動いていた

        25番地 グランジュオールー
        今もよみがえる
        廊下の隅の 冷たく薄暗い部屋

    ドアの前に立つ 見知らぬ男達が
    近づく私に 息をのんだとき
    言葉ではなく たじろいだ眼で
    その意味に気づいた すでにすでに遅かった

        私 会いに来たのに
        25番地 グランジュオールー
        眼に涙たたえて 息絶えていた

    最後のこの世の証に 振り返りながら
    私の微笑だけを ひとり待ちわびたはずの人よ
    去り行く前に 立ち止まりながら
    私のあたたかさだけが ほしかった筈のお父さん

        海へ続く小道の
        暗い庭の石の下で
        すべてを忘れて 静かに眠っていてください

                    モン ペール モン ペール

小雨降る ナントの街
最後の寄る辺 暗い空 

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歌: Barbara  歌詞: Barbara   訳詩: Bruxelles 
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Barbara : La solitude 孤独 

2015年10月15日 23時57分09秒 | Barbara訳詩集

ひとつ恋が終って家に帰ってくると、そこに彼女が待っている。部屋にまで入ってきて、やけに優しくしてくれる。それは私のところに再び帰ってきた、孤独、ラ・ソリチュード
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あなたを見たのは
門の前だった
入ろうとして 立ち止まったわ
つけて来たのね
恋の死をかぎつけ この私に
あなたを思い出させるため
戻って きたの

あなたのうつろな口元
くまのある目のふち
恋心を縛りつけ 魂を悲しませ
朝を暗くし 
夜をおびえさせ この私に
あなたを思い出させるため
戻って きたの

あなたの黒い悲しみの服
乱れきった髪の毛
絶望の顔色 あいたくなんかないわ あんたなんかお願い
帰ってちょうだい
近寄らないで
夏だというのに
冬をもってきた あなた

わたしは望む
春と恋に酔い続け
愛のために 高鳴るこころ そうよ
愛のためだけに
死ねる女だと
死の直前まで
言い続けて いたい

あなたは言うのね
「ドアを開けなさい」と
私のベッドに 入ろうとするのね
部屋のどこにも
あの人はいないわ
ランボーも ベルレーヌも
もう誰も 読みはしないわ

そして あなたは眠りもしないで
私の腰に手を回し
私を膝に座らせ 私をいたわる 何故?
あの人が言ったの
帰ってやれと
私のところへ
帰って ゆけと

ラ・ソリチュード (孤独)
ラ・ソリチュード (孤独)


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Barbara : La solitude 孤独
訳詩:Bruxelles 
PLANETE BARBARA

 


Les grandes dames de la chanson française, Vol. 1

2015年10月15日 23時02分50秒 | Barbara関連情報

« Les grandes dames
de la chanson française, Vol. 1 »

BARBARA
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Les 25 meilleures chansons françaises Vol. 1

Les 25 meilleures chansons françaises, Vol. 2


Bon Voyage par Akihiro Miwa

2015年08月09日 09時50分40秒 | Chansonを聞く You Tube

ボン・ボヤージュ/美輪明宏
日本人が歌いやすい
シャンソンのひとつ、かもしれない。

GLORIA LASSO Bon Voyage (VO 1957)
GLORIA LASSO Buen Viaje (VO 1958)
創唱者 Gloria Lasso
ものの本によるとDALIDAの影に隠れてしまった
ということだが、その昔は日本でも知られた歌手だった。
ただ、DALIDAに比べれば、どことなく「おばさん」ぽい
ことは否めない。何かが余分で何かが足りない。
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Gondolier 聞き比べ
Gloria Lasso vs Dalida:
この曲を聞くとむしろ宝塚を思い出すのだが。その昔
それほど日本でもヒットし宝塚でもよく歌われていた。

追記:2015年8月2日
The Lion Sleeps Tonight 聞き比べ
Gloria Lasso vs The Tokens 視覚的に楽しむ

追記:2015年8月4日

Bon voyage (Jacques Larue, Dunny Small)

 Pas la peine de prendre
Cet air triste en me quittant
Puisque celle qui t’aime t’attend
Offre-lui de ma part ces lilas du jardin
Je ne lui en veux pas
Je la plains.

 Bon voyage! Bon voyage!
Le soleil brillera bien sans toi
Tu peux faire une croix
J’ai fini de t’aimer
Bon voyage! Et ne reviens jamais.

 Je m’emporte, c’est bête
Je te souhaite d’être heureux
On m’a dit qu’elle avait de beaux yeux
On m’a même ajouté,
Comme pour t’excuser,
Que tu l’aimes au point de l’épouser.

 Bon voyage! Bon voyage!
Ta tendresse pour moi, garde-la
Quand tu vas tout à l’heure
Te jeter dans ses bras
N’aie pas peur que je pleure pour ça.

日本人シャンソン歌手も数人持ち歌にしているようだが
訳詩は美輪明宏となっている。
三番の歌詞は聞いた限りでは完全創作のようだ。

参照:Maryse Nicolaï " Bon voyage"
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美輪明宏 ボン・ヴォワヤージュ

まさにシャンソンはひとつのドラマだ。
今年の紅白はこれで決まり?
美輪氏の創作なのか?原詩にあるのか
もしあれば読んでみたい。

追記:2015年8月9日
実は昔々、観光地モンマルトルの丘で
ヒモと娼婦に挟まれて、記念写真を撮らせて
もらったことがある。
お兄さんはむき出しの胸に大きな虎の刺青、
田舎から出てきたばかりのようなまだ幼い娼婦は
頭が弱そうで、目のクマや表情から見て
すでに薬を打たれているような感じのお姉さん。
日本人から写真モデルを頼まれて
最初は吃驚し警戒もしていたけれど
虎の刺青を褒めまくったら、
ふたりとも上機嫌で、私を間に挟んで
にっこり微笑んでくれた。
勿論これは私の趣味ではなく
そのときスイスから来ていた
私の友達が「お兄さんに一目惚れ」して、その人から
「お願い、お願い」と必死に頼み込まれた
結果として、出来上がった写真です。
最初、声をかけるときは、勿論ビビリましたよー。
虎は怖かったけど、お兄さんは、そういえば
イケメンで、かなり情も深そうなやさしそうなヒモでしたね。
美輪氏のBon Voyageの女性は頭もよく
意思の力も健在で、しかも良家の出、
なのに、こんな歌を歌う羽目になったのは
ヒモはすべからく、情が深く、やさしい、からでしょう。
それが職業故と気づき、女もその職業に身を落とし
同じ足場の上で同じ価値観の上で
生活してきたからこそ、この女はこのシャンソンを
歌えるのでしょうね、きっと。
シャンソンは歌詞の和訳だけでなく
歌詞の主人公の価値観や人生観をよみとれば
一層そのドラマ性を堪能できると思います。
そういった意味で、シャンソンは音楽よりも文学の
範疇に深く身を沈めているArtだと思います。


Serge Reggiani - Le temps qui reste

2015年07月30日 07時20分39秒 | Chansonを聞く You Tube

Serge Reggiani - Le temps qui reste
「生命のカウントダウン」

Combien de temps...
Combien de temps encore
Des années, des jours, des heures, combien ?
(下線部訳:残された時間はどれくらいなのだろう
どれくらいまだ生きられるのだろう
数年か、数日か、数時間か、どれくらいなのだろう?)
Quand j'y pense, mon coeur bat si fort...
Mon pays c'est la vie.
Combien de temps...
Combien ?

Je l'aime tant, le temps qui reste...
Je veux rire, courir, pleurer, parler,
Et voir, et croire
Et boire, danser,
Crier, manger, nager, bondir, désobéir
J'ai pas fini, j'ai pas fini
Voler, chanter, partir, repartir
Souffrir, aimer,
Je l'aime tant le temps qui reste
(緑色の部分解説:残された時間に欲すること。
それは名詞ではなくて、動詞の数々なのだ。
生きると言うことは動詞を持ちえるということなのだから。
動詞が次々と口から放たれる。
下線部は辞書に出ている無変化の形なので
各自辞書を引かれると良いと思う。
その間に「J'ai pas fini, j'ai pas fini」が一行挿入される。
「私という人間は、まだ、終わってはいない!」という、
一番声が大きくなっている部分である。
この緑色の部分の全体は、二つの
Je l'aime tant, le temps qui reste...
によって上下をはさまれている。)


Je ne sais plus où je suis né, ni quand
Je sais qu'il n'y a pas longtemps...
Et que mon pays c'est la vie
(下線部訳:人生がいつどこで始まったのか
自覚はもうない、そう遠い昔ではない
祖国とは、地図上にあるのではなく
心臓が鼓動を始めた、人生のスタート時の
場所なのだ、時なのだ。)

Je sais aussi que mon père disait :
Le temps c'est comme ton pain...
Gardes-en pour demain...
(下線部訳:そういえば父さんがよく言っていた
人生の持ち時間は目の前のパンと一緒だよ
使い切らずに、明日のために明日の自分のために
しっかり取り置きしておくんだよって)

J'ai encore du pain
Encore du temps, mais combien ?
(下線部訳:私にはまだ目の前にパンがあるのだろうか?
人生の持ち時間がまだあるのだろうか?
あるとすれば、どれくらいあるのだろう?)
Je veux jouer encore...
Je veux rire des montagnes de rires,
Je veux pleurer des torrents de larmes,
Je veux boire des bateaux entiers de vin
De Bordeaux et d'Italie
Et danser, crier, voler, nager dans tous les océans
J'ai pas fini, j'ai pas fini
Je veux chanter
Je veux parler jusqu'à la fin de ma voix...
Je l'aime tant le temps qui reste...
(緑色の部分解説:この部分も欲することとして
動詞の基本形が並んでいる。今回は
動詞に修飾語がついていて、
気持ちが的確に伝わるように工夫されている。
やはり「J'ai pas fini, j'ai pas fini」
の声が切実に発せられる部分が挿入されている。
ここがクライマックス。
そしてこの歌のテーマである
Je l'aime tant le temps qui reste...
が最後に繰り返されている。)


Combien de temps...
Combien de temps encore ?
Des années, des jours, des heures, combien ?
Je veux des histoires, des voyages...
J'ai tant de gens à voir, tant d'images..
Des enfants, des femmes, des grands hommes,
Des petits hommes, des marrants, des tristes,
Des très intelligents et des cons,
(緑色の部分解説:ここは動詞ではなくて
名詞が来て、本が読みたい、旅行がしたい
その後は、会いたいがくる。会いたいの対象は
固有名詞ではなくて、不特定の
いろんな種類の様々な人たちが登場する。
過去を振り返っているのではなく
まだこの先を未知だけを見ているからだ。)

C'est drôle, les cons ça repose,
C'est comme le feuillage au milieu des roses...
(緑色の部分解説:映画のところで書いているが
「すでにこの世の日常性からは浮遊していて
感覚が時間的にも場所的にも別次元に突入している。」
からles consがこんなところに紛れ込む。)


Combien de temps...
Combien de temps encore ?
Des années, des jours, des heures, combien ?
Je m'en fous mon amour...
Quand l'orchestre s'arrêtera, je danserai encore...
Quand les avions ne voleront plus, je volerai tout seul...
Quand le temps s'arrêtera..
Je t'aimerai encore
(緑色部訳:オーケストラが演奏をやめても
まだ踊り続けるつもりだ
あらゆる飛行機が飛ぶのをやめても
たった一人でも飛び続けるつもりだ
カウントダウンがゼロに到達しても
まだ残されたゼロの時間をさえ大切に愛しむつもりだ)

Je ne sais pas où, je ne sais pas comment...
Mais je t'aimerai encore...
D'accord
(下線部訳:私はどこへ行くのか
どうなるのかわからない
けれど、その時でさえ
残されたゼロの時間をまだ
大切に愛しむつもりだ
わかったかい?了解してくれる?
これが君(いま目の前に残っている時間)への
私の愛しい想いのすべてだ。


作詞作曲家と関連映画がわかる
・・・・・・・・・・・・・・・

Serge Reggiani - Le temps qui reste
「生命のカウントダウン」


自分自身の声となって聞こえてくる。
今月初めに延命して何がしたいのか考えてみた。
すると心の底から回答が吹き出てきた。
それはレジアニが歌う緑色の歌詞の部分と
偶然にも一致していた。
この歌を聴いた時の衝撃の理由である。
自分自身の声となって聞こえてくる、その理由である。

//////////////////レジアニに関する余談/////////////////////////
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Barbaraが自伝でレジアニに触れていないのは
思い出したくも無いような結果に終わったからだ。

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Serge Reggiani: BIO
Paroles:
Jean-Loup Dabadie,
musique: Alain Goraguer, 2002

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追記:2015年7月19日(日)
この曲はある映画の最後に流れる曲のようで
聞いた観客はそこで座席に縛り付けられる
状態になるそうだ。
映画のタイトルは「deux jours a tuer」
昨日は作詞家や作曲家、そして映画のことを
詳しく調べようとして、半日以上、PCの前から
離れなくなって、あわてて途中で切り上げた。
調べていると「Le temps qui reste」という
タイトルのオゾン監督の、この曲と同名の
別の映画まで現われてきたのだ。
二つの映画の原作者やストーリを追う時間は
もう無かった。調べたかったのは
おそらく両映画とも、主人公の人生のカウントダウン
に関する映画だということはタイトルやあらすじから
想像できたが、どんな種類の
何ゆえのカウントダウンかわからなかった。
そこで映画のBLOGを
書いているBruxellesの古い友人

SOSを出してそこのところを質問してみた。
友人からの速攻の回答。↓
ジャック・ベッケル監督の映画の方は
日本未公開
オゾン監督の方は「ぼくを葬る」という邦題で
DVDにもなっている、とのこと。

こちらがオゾン監督の映画の紹介ペイジ

Time To Leave (2005)

前者の主人公は予想通り末期癌患者
後者の主人公も余命3ヶ月。
前ペイジの「生きる」の歌の方は
高齢者すべてに共通する心境だが
両映画の主人公は
生命がカウントダウンに入っているという点で
御尻に火がついている、従って
明日が今日のようにあるだろうと思える人たちとは
何もかも大きく隔てられてしまっていて、
すでにこの世の日常性からは浮遊していて
感覚が時間的にも場所的にも別次元に突入している。
私が聞いて衝撃を受け、レジアニのこの歌に
異常に共感してしまったのもやはり、そこなのだろう。

昨夜古いメモ帳を見てこんな書き込みを発見した。
平成18年3月:生に対する執着が無いことに気づく
現在の私がそこから浮遊してしまった日常性を
現在からみると逆に異次元に見える過去を
その一行の中に認める結果となった。
何故ならそれは安心した日常性どっぷりの中の
ある種の単なる老境に過ぎないからだ。

追記:2015年7月25日
ひとつの映画の主題歌(?)が
もうひとつ別の映画のタイトルと同じ?
何と何がどのように影響しあっているのか
いないのか、頭が混乱する。
一応前後関係を整理してみる。

Ozon監督の映画はBecker監督の映画よりも先
Le temps qui reste, Francois Ozon film 2005
(フランソワ・オゾン 脚本)
英題: Time to Leave 邦題:ぼくを葬る
Deux jours a tuer en 2008 par Jean Becker
(Scénario : Éric Assous et Jérôme Beaujour)
原作はFrançois d'Épenouxの同名小説
英題:Love Me No More 邦題:存在せず
Musique: Alain Goraguer
(レジアニの歌が流れるのは、こちら)

Reggianiの歌はOzon監督の映画よりも先

○Le temps qui reste interprété par Serge Reggiani 2002
歌詞は偉大な作詞家Jean-Loup DABADIE

Deux jours a tuerの原作となった同名小説は
Reggianiの歌「Le temps qui reste」よりも先
○Deux jours a tuer, François d'Épenoux, publié  2001:

時系列に並べても、かえって混乱するだけかもしれない。
わかっているのは
Reggianiが亡くなったのが2004年なので
Ozon監督はReggianiの死の翌年に
Reggianiの3年前の歌とDabadieの歌詞と)
同じタイトルの映画をつくったと言うこと。
Becker監督は7年前のFrançois d'Épenoux氏の小説
「Deux jours a tuer」を映画化するに際し、
映画の最後で、4年前に亡くなったReggianiの
6年前の歌を流したと言うこと。
Dabadieの詩の力か
あるいはReggianiの歌唱力ゆえなのか、
大きな存在感のあるシャンソンだと言うことに間違いは無い。

Le Temps Qui Reste

No.1No.2 No.3  &  No.4  &  No.5  &  No.6  :
日本人シャンソン歌手の方々の挑戦にも期待したい。

追記:2015年7月29日
いろんな人のこの歌を何度も繰り返し聞いている。
さすがはフランス人、それぞれに歌詞を読み込んで
深い歌唱を示していると思う。
こういった歌詞は今までシャンソンの中にも
無かったので、内容の表現力が問われる歌となっている。
ただこのDabadieの歌詞、普遍的な心理かというと
そうでもない。結構「時間」という物理的な着眼に
限定している。「時間」という限定の中でも
「Le temps qui reste」に限定していて
「Le temps qui passe」の視点が無い。
普遍的な心理かというとそうでもない。
と書いたのはそのためだ。
Dabadieは哲学的かつ物理的な詩を書いたが、
体験ではないと言うことだろう。
実体験ではこの歌詞は書けない。
簡単に言うと「生命のカウントダウン」が既に
限定だと気づくべきだと思う。
実際の体験者だと
「人生のカウントダウン」という視点に
捕獲されるはずである
(生命には他者が絡んでこないが
他者との「関係性」なしの人生はありえない)
そうなると「遺書」やら「終活」やら「末期医療の選択」
やら「看取り、見送り、身仕舞い」などの雑多なもの
(生命の尊厳が蔑ろにされるほどに
周囲の思惑に絡みとられて、
非常に残酷な視野狭窄にみまわれる
カウントダウンの過程)が
入り込んできて、「歌」にはならなくなる。
残り少なくなって輝きを増す生命の純粋性が
「周囲の思惑」や「日常どっぷりの生者達の都合

によって灰かぶり状態になり、まず仮死に追い込まれる。
(読んでいないので無責任な発言になるが、
これがFrançois d'Épenoux原作のテーマ
ではないかと思う。
だからこの歌を最後に出して限定による「純粋性」を
クローズ・アップしたのではないかと)
この歌が歌詞として成功しているのは
Dabadieが前代未聞の物理的かつ哲学的視点
に「限定」したそのミラクルにあるのだと思う。
「カウントダウン」に入った者が捕獲される
日常的状況的心理、とはかけ離れているからこそ
人の心に突き刺さり、純粋に
「生と死を」覚醒させる「歌」となるのだろう。


Quand faut y aller, il faut y aller

2015年07月13日 16時12分47秒 | Chansonを聞く You Tube

美川憲一「生きる」 &
深緑夏代 「生きる」 真ん中辺りから始まる

Alice Dona - Ma dernière volonté
作曲家自ら歌う。
作詞家はこの人:Paroles : Sylvain Lebel

Reggiani Ma derniere volonté
この人の持ち歌:

歌詞のペイジ
Quand faut y aller, il faut y aller

歌詞があまりにも「まんま」なので驚いている。
Bruxelles 2015年7月13日 記

60周年コンサートで石井先生が歌われた歌だ。
今頃気づく始末である。
・・・・・・・・

以前レジアニをくしゃおじさん
と評したことがあるが、
またこんな写真も載せたが、
レジアニの名誉のために
美男な若いレジアニの写真を上に出すことにした。


Barbaraの放送

2015年07月04日 12時38分31秒 | Barbaraの放送

Barbaraの放送
既に紹介済みかもしれないし、まだかもしれない。

毎回30分弱なので、とりあえず並べてみる。
一週間に一回くらいなら聞く時間が取れる。

Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 1/10

Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 2/10

Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 3/10

Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 4/10

2015年7月6日 追記
Barbaraの声、今回はやや老けている感じがする。
中断された自伝、は若い頃の話が中心なので
声優も若い声が多かった気がする。
声優のSophie Daullがどんな人か
動画を探してみた。
Sophie Daull
これは今年の5月の放送なのだが
以前に一回聞いているような気もする。
Barbaraの自書から恐ろしく忠実に再現された番組だ。

Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 5/10

2015年7月10日 追記
Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 6/10
Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 7/10
2015年7月12日 追記
Il était un piano noir…d’après les Mémoires
 interrompus de Barbara 8/10

2015年7月13日 追記
Il était un piano noir…d’après les Mémoires
 interrompus de Barbara 9/10
Il était un piano noir…d’après les Mémoires
interrompus de Barbara 10/10
 


Angelina Wismes chante Barbara

2015年06月30日 11時22分21秒 | 歌手の紹介に関して

Angelina Wismes chante Barbara
ついにA BARBARAというタイトルのCDを出した。

Le premier disque d'Angélina Wismes porte le titre A Barbara. La jeune interprète reprend de façon délicate et douce treize titres du répertoire de Barbara. Parmi les musiciens présents lors de l'enregistrement se trouvent Jean-Marie Ecay et Loïc Pontieux. Tous deux jouaient avec Barbara dans son disque de 1996 Barbara.
↑CD(25 Mai 2015 Muse Compagnie)の説明。

Angelina Wismes: la nouvelle voix de Barbara


あまり特徴的な顔立ちではないので、記憶されているかたは少ないと思うが、以前、この記事の中で既に紹介している。

Correspondances
Mon Enfance Barbara (26):

その他参照
The Voice : elle a bluffé les quatre coaches
Angelina Wismes chante Barbara:


人々の言うように

2015年06月03日 09時57分22秒 | Chansonを聞く You Tube

人々の言うように~戸川昌子
迂闊としかいえないが、この歌を日本人が日本語で歌っているとは知らなかった。しかも戸川昌子氏、美輪明宏氏はどうなんだろう?
アズナブールのこの曲、当然知ってはいたが、訳詩をするつもりも無かった。いくらシャンソンとは言っても日本社会では黙殺されるし、誰も歌わないし、話題にもならないと思っていた。つまりは戸川昌子という存在を忘れていたのだ。メロディーが単純なので、歌詞を噛みこなして歌える歌手でないと、日本人にはそぐわないと思っていた節もある。

この曲自体は取り上げた記憶がある。アズナブール以外にどんな歌手がカバーしているか、調べた記憶がある。Isabelle Boulayも歌っていた記憶がある。

ご本家のアズナブールで。
Comme ils disent/ As They say (Charles Aznavour)

パリに住んでいるとき、スイスから楽しいお友達がやってきた。KKとしておく。KKの彼氏はスイスの銀行家で、KKがパリに友達に会いに行くといったら、パリの歓楽観光のチケットを2枚、持たせてくれたようだった。お店はモンパルナスにあり、私は案内人として、Charles Aznavourの動画にあるような男たちの働く職場にKKを案内した。KKは視力2.0かと思うくらいに、人の動きやら表情から何事も識別できる目を持っていて、お店を素早く見つけたのもKKならば、働く人たちの私生活や、日常、そしてその心情などについても、一瞬一瞬をとらえて解説してくれた。書籍10冊分くらいのことをKKから学ぶことが出来た。おそらくこの種の世界、この種のお店は、直前のペイジのfilm解説にもあるように1920年代あたらから、ショービズのいちジャンルとして、確固たる地位を築いていたのだと思う。

「この歌を日本人が日本語で歌っているとは知らなかった」と書いたが、「戸川昌子という存在を忘れていたのだ」とも書いたが、実際のことを言い訳がましく言うと(今の日本のTVや芸能界を見ていると)Charles Aznavourのこの歌詞のこの哀愁は、今の日本では、もう何の意味も話題性も議論性も持ち得ない、と思っていたから「訳詩をするつもりも無かった」というのが正解だったと思う。抑圧の無いところでは、哀愁も、詩情もシャンソンも、もはや「お呼びでない」からだ。


Legendary Sin Cities 未完

2015年05月17日 13時06分22秒 | Bruxelles Talks

Artを論じるにも、音楽を論じるにも、そして政治・思想を論じるにも
この時代を抜きにしては何もわからない気がする。
とりあえず並べておく。時間がないので、今はまだ見ていない。

Legendary Sin Cities - Episode One - Paris

Legendary Sin Cities - Episode Two - Berlin
Claire Waldoff : Anita Berber: George Grosz:

Legendary Sin Cities - Episode Three - Shanghai
Du Yue-sheng:


Entretien avec Francis Legault

2015年04月17日 12時54分31秒 | Barbaraの放送

Entretien avec Francis Legault, réalisateur de la série
この放送は既に記事にしているとは思うが、特番が立て込んでいて
じっくりみた記憶が無い。数ある特番を探し出すだけで
楽しむ暇が全くなかった、ことを覚えている。
Francis Legault氏のインタビューは特に記憶から消えているので
今回あらためて掲載することにした。


Le Prix Barbara 2014

2015年04月16日 13時09分43秒 | Hommage a Barbara

Klô Pelgag reçoit le prix Barbara 2014
このやけにフランス語がうまい
アジア人が気になる。日本人ではなさそう。
このひと、現在の文化・通信大臣だ。
人種的には朝鮮人(旧名金鍾淑)、孤児院にいた一歳のときに
フランス人家庭の養女となった。
学歴的には超エリートである。職業は政治家。
地盤の世襲ではない政治家を産むためにも、
日本にも
国立行政学院が必要かもしれない。
テレビの人気者やスポーツでがんばった人や
家業としての地盤を継ぐオツムテンテンの人にだけ燦燦と陽の当たる
日本国の政治・政界は、いつまでたってもオママゴト臭い。

・・・・・・・・・・・・

KLO PELGAG - Comme Des Rames

[LIVE] Klô Pelgag : "Pégase"

追記:2015年5月17日
受賞者のKLO PELGAGに関してのコメントをすっかり忘れていた。
一言で言うとダサい。
演奏が出来て、歌が歌えて、作詞作曲もできる
という条件を満たす人材となると
いきなり範囲が狭まってしまう、それが
おお化けするような受賞者がいっこうに現れない原因だと思う。


1868年から1969年までのシャンソン

2015年04月07日 11時08分37秒 | My Collection

活躍した歌手、ヒットした曲などが
並んでいる。
クリックひとつで、聞いたり見たり
出来るわけではないが、
工夫次第でそれらを楽しむことが
出来ないわけではない。
整理された資料の塊である。
1868年から1969年までのシャンソン
今となっては、この時期
まだ影も形もなかった人のほうが多いかもしれない。
生まれていた側の人はといえば
これから順番に?影も形もなくなっていく。
何を伝えていけばいいのだろうか?


 

 


現在83歳のカルメン・デロリフィチェ

2015年04月06日 12時35分58秒 | Bruxelles Talks

1946年、15歳のときにヴォーグと契約。
以後、トップモデルに君臨する現在83歳のカルメン・デロリフィチェ。
撮影風景を収めた映像を見ても、びっくりするほど若く美しい。
という記事がYahooにあったので、クリックしてみた。
白髪がこんなに美しいのが不思議でならない。バックの曲も美しい。
Dalidaの声だ。ちょっとディクテイションをしてみてこの曲だとわかった。
Dalida - Mourir sur scène
Mourir sans la moindre peineのところにやけに共感する。
-出来るだけ苦しまずに死ぬー
歌手でも役者でもステイジの上で死にたいと思うのは当然だろうが
そんな贅沢を許された人気者は誰もいない。

この曲の歌詞: 
Barbaraと同じでDalidaも常に死を歌い、死と接触していた人だ。


ーMoi qui est tout choisi dans ma vie
Je veux choisir ma mort aussiー
人生意思を持って生きてきたのだから
死もまた、自分で選びたい

ここもまた非常に共感するが、
それは特殊な人(たとえば、DalidaやBarbaraのような)
にしか許されない、ある種の特権的行為ではないだろうか?


Dis quand reviendras tu ?

2015年04月04日 11時27分34秒 | Hommage a Barbara

写真はvianney VianneyのYou Tube
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Raphael Zaz et Jean Louis Aubert dis quand reviendras tu ?
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Benjamin Biolay & Daphné -
Dis quand reviendras-tu en live dans le Grand Studio RTL
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Nolwenn Leroy - Dis quand reviendras-tu ?
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Vianney chante "Dis quand reviendras-tu?:
(Concert très privé avec Vianney !)
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Man Down 曲の紹介
Rihanna : Man Down &  Vianney : Man Down
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