Music Cross Talkで「愛の賛歌」について書いている途中で(Marguerite Monnot-1)Marcel CerdanがPiafが見ている前で、世界チャンピオンになった試合を見つけた。11ラウンドKO勝ち。(追記: 11ラウンド、ゼイルダウン中にタイムアウト。コーナーに戻る。12ラウンド、ゴングが鳴ってもゼイルは席を立てない。正確に言うと、11ラウンドのKOパンチで12ラウンドKO、と言うことになる)Marcel Cerdan, Edith Piaf,パリのアメリカ人ならず、New Jerseyのフランス人だった二人。1948年 Marcel Cerdan- Tony Zale;
翌年1949年、Jake LaMotta -vs- Marcel Cerdan 、ラモッタと初防衛戦を行ったMarcelは1ラウンドの事故もあり、敗北する。(追記: 10ラウンド、ドクターストップでMarcelのTKO負け。残念なことにこれがMarcel Cerdan最後の試合となった)その映像がこちら。
Jake LaMotta -vs- Marcel Cerdan ;
このラモッタとのリターンマッチのために再びアメリカに向かうMarcelを乗せた飛行機が墜落した。Edithはアメリカの劇場で出演中だった。
Piafが珍しく英語で歌う「愛の賛歌」;
Piafが珍しく英語で歌う「バラ色の人生」;
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内藤対亀田戦について : (Bruxelles記)
投げ飛ばされた内藤選手はびっくりしたと思うが、投げ飛ばした亀田大毅選手はもっとびっくりしたのではないだろうか。
「俺はボクサーなのに、一体何をしてるんだろうか!」
メンタルな面で未熟すぎたことは否めない。
ガードを固めて極端に背中を丸めた前傾姿勢で前に出るこのスタイルに非はないのだが、まるで催眠術にでもかけられたかのように、そのまま固まってしまっていた。腕をほとんど振れないのだ。ガードがあまりに完璧すぎて攻撃の手が出しにくい。
「俺は、何故相手を倒せないのだろうか?」
今の、朝青龍状態の亀田大毅選手には心のケアーが必要だ。心の回復がなければ、即引退にもなりかねない。
身も蓋も無く言ってしまえばプロボクサーとは「殴られていくら」の職業なのだ。「殴られたくない」と言う気持ちに喰いつかれたら、リングには上がれない。
一か八かの勝負に出てKOされたほうが、明日に繋がる敗北になっただろうに。
次の一戦は亀田大毅選手にとってのプロボクサー生命を賭けた正念場になるだろう。
その前に、その一戦に辿り着くまでに、自分はどんなボクシングをするボクサーになりたいのか、世界チャンピオンになるために、どんなボクシングを完成させたいのか、真摯に考える必要がある。
若い君にはボクシングを止めるという選択肢もある。そしてそれは決して人生の敗北でも何でもない。
「どんなボクシングをしたいのか、したくないのか」そのことに考えを集中することこそ、一番の心のケアーになるのではないだろうか。