悩みを歓迎しよう

人生に別れはつきものです。
そして別れはいつもつらいものです。
悲しい。
だが同時に、
よく生きるためには、
常に別れも経験しなければなりません。

別れのつらさにたえる経験は、
自分を強くしてくれます。
どんなにつらくても、
別れは私たちの人生に欠くことができないのです。

初めて「重病」に向きあった日のことを、
いまでもはっきり覚えています。
打ちひしがれ、
もうこの先、
いいことがあるのだろうかと思いました。
だが、
私は立ち直り、
いい恋も結婚も仕事もした。
当時を知る人からは、
いまの私は以前よりも
「いい顔」をするようになったと言われます。
あの病気の体験があったからこそ、
いまの自分がある。
最近ようやく、そう思えるようになります。

あなたも別れのつらさを昧わっているかもしれません。
そうだとしたら、
いま私が述べたような
意識の変化をたどることになると思います。

でも多くの人は、
つらいことや悩みに対して
繊細になり過ぎているような気がします。

たとえば別れを経験した時、
嘆き悲しむだけでなく
「でも、その人と出会えてよか った」・・・
と感謝の気持ちをもって解釈できるようになるには、
時間が必要です。

しかし、
いつかは、
きっと、
あなたの傷は癒されます。
そして、
あなたはもつと「大きく」なれる人間が
最も大きく成長するのは、
自分が傷つくかもしれない時でも、
他人の幸せを祈ることができた時です。

愛の持つこの不思議な癒しの力を体験できれば、
たとえつらい別れを体験した時でも
早く立ち直ることができ、
人間的にも成長できます。

そうした成長を重ねた人は、
たいていの悩みは
最終的に姿を変えた「素敵な贈り物」だったと
考えられるようになるものです。